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2007年12月15日 (土)

早く論文を書く

 昨年私が働いてた職場である、中央農研のYさんより、別刷りを送りましたと連絡がありました。論文には私の名前も入っていました。ありがとうございます。それにしても、彼は論文を書くのが早いです。

 就職浪人中、なんでこんなに落とされるのだろう、と真剣に自分と向き合ったことがありました。出した答えは、インパクトファクターの高い論文が少ないから。そういう状況になった理由は早く論文を書かなかったから。当時、すでに口頭発表を終えたのが4本ほどありましたし、解析や詰めの実験が終わっていないのが5,6本ありました。この頃も一応執筆はしていたのですが、結局一番書き上げるのに手のかかった論文は二度も落とされて、出版されるまでに足掛け三年かかりました。その間、公募には落とされ続けました。

 前にも触れましたが、最近ようやくいいペースで論文を書けるようになりつつあります。ひとつの論文を仕上げて投稿したら、返事が来る間(1~3ヶ月)に次の原稿をなるべく終えるようにしています。

 まず、どこから書くのか人さまざまなようですが、私の場合はどこに出すかできるだけ早く決めて、投稿先の書式にのっとって、(仮でもいいので)タイトルと所属、著者名などの表紙を書きます。次に、論文に入れる図表をドローソフト(Illustrater等)で完全に仕上げて、壁に貼っておきます。それを見ながら図表の説明を、次は結果を書き、結果と見比べながら材料及び方法を書きます。材料及び方法と結果は必ず整合性が取れるように注意します。こうすると必要以上に無駄なことは書きません。同様に、イントロとディスカッションをペアにして書きます。こちらも整合性には気を配るようにします。引用文献はその都度書式にのっとって書き入れます。最後に、要旨を書いて出来上がりです。

 論文を書くスタイルは人によっていろいろですが、私は今のところこのやり方に落ち着いています。投稿先を決める、表紙をまず書く、図表を書いて張っておく、というのはどれもモチベーションを上げるためです。正直、私はまだ論文を書くのが苦痛です。

 千葉大のO教授は外国の調査から帰ってすぐ論文を書くそうですが、同僚の先生から、どうやったら早く書けるんだと聞かれた時に、「絵日記の感じで書く。」とシャレっ気半分で答えていました。自分もこのようなセリフを一度言ってみたいものです。

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