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2008年1月19日 (土)

リサーチ

 私が勤めている大学の医学部では3年生のときに希望する研究室に3ヶ月間配属され、簡単なテーマを与えられて研究発表する機会があります。うちの研究室にも4人の学生が来ることになり、私はそのうちの2人を受け持つことになりました。

 私が出したテーマは、南西諸島におけるデング熱媒介蚊の生態、です。今は沖縄県にはデング熱患者もいませんし、重要なベクターであるネッタイシマカもいません。ですが、戦後しばらくはデング熱患者が発生していましたし、もうひとつの重要なベクターであるヒトスジシマカは存在します。

 来週から石垣島に学生たちと1週間滞在して、調査します。今日もいろいろと蚊についてディスカッションしたり、調査内容や石垣での生活について話をしてかなりテンションが上がりました。でも、いくら石垣島とはいえ1月に蚊を採集するのは厳しいと考えています。悪天候などで調査がうまくいかなかったときのことを考えて、保険としての調査や戻ってからの実験なども考えておかなくてはなりません。

 ほとんどの医学部生は臨床の方面に進学します。ですから、彼らが今後、基礎の分野の現場を覗き見る機会はめったにないでしょう。大学の勉強で何が一番面白いかったかと聞かれたら、私なら卒業実習と答えます。自分の問題意識と実行力次第で最高に面白くも、つまらなくもなります。研究室の人たちとの出会いもいい思い出でした。私なりに彼らには、あとで、来てよかった、と思えるように舞台を設定してやりたいものです。

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