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2008年2月

2008年2月28日 (木)

演劇と丸山の芸者さん

 もう一昨日になってしまいましたが、火曜日に「長崎ぶらぶら節」を見てきました。愛八さんという、長崎は丸山の芸者さんのお話です。以前、演劇鑑賞についてこのブログで書きましたが、はれて今回のお芝居を見ることができました。勝気で、生真面目で、情の深い、私の好きなタイプの女性の話です。いずれ長崎を離れる前に多少のお金はかかっても、一度丸山で芸者さんを呼んでみたい、と劇を見ながら本気で考えてしまいました。芸のためならお金は惜しみませんって、ちょっと違うか。

 今日(木曜日)から来週の水曜日までベトナムです。ハノイで、新しいプロジェクト、新しい生活の準備をこれからいろいろとしなければなりません。その間、今やっている蚊の産卵行動のデータはリサーチの学生二人にやってもらわなければなりません。戻ってきたらすぐにデータを整理して、翌日発表です。

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2008年2月24日 (日)

季節の変わり目とO君の朗報

 今朝、ラジオを聴いていたら、「春を探しに...」というコマーシャルが流れたので、研究所に行く前に、宿舎の目の前にそびえている琴ノ尾岳に車で行ってきました。頂上から大村湾を見渡すと、なんとなく空気が霞んでいて、春の気配を感じました。冬の澄み切った空気、特にスキーに行ったときの山の頂上の空気も好きですが、地元群馬の赤城や榛名の中腹からふもとを眺めた時のおぼろげな空気も私は好きです。

 季節の変わり目を食べ物でも感じたくなって、浦上天主堂近くの「ふくや」という店でイチゴ大福を買いました。冬から春への移り変わりを食べ物にたとえるなら、牡蠣フライからイチゴ大福です。午後からの実験が終わったあと、大福の数が足りなかったので、リサーチのFさんと買い足しに行きました。彼女は甘いものに目がないそうですが、この店でまだ大福を買ったことがなかったそうです。12時半にイチゴ大福を買ったときにはお盆にまだ一ケース残っていたのですが、3時半に行ったら売り切れていました。代わりに豆大福を買いましたが、なぜか男三人はイチゴ大福を選び、女性三人は(喜んでか、泣く泣くかわかりませんが)豆大福を食べました。

 来月下旬に房総にシカの調査に行きます。県職を辞める前から毎年参加して、マダニの調査も同時にさせてもらっています。シカの調査に山に入った人に付いたマダニを回収させてもらって、マダニ数の変動を記録します。マダニを布から拾い出すのが大変なので、今回は房総のシカ調査会のI君に手伝ってもらいことにしました。お昼に電話をした時に了解をもらって、房総のシカ調査会のステーションに偶然居合わせた埼玉のTさん、千葉中央博のOさんと少し話をしました。このシカ調査会のカウント調査もいつも季節の変わり目を感じさせてくれるイベントです。そういえば、千葉大のO君にもお手伝いを頼んだのですが、彼は修論があたって(うまい言いかたではないですが)、学科の最優秀者に選ばれ、生態学会と応動昆で発表するそうです。本人にとってはうれしい悲鳴でしょう。彼の卒論はなんとなく気持ちが空回りした感じがありました。修論一年目もなかなか結果が出ていなかったと記憶しています。自然や研究に関することなら何にでも興味を持って、私が行く泥臭い調査もよく手伝ってもらいました。彼とはここしばらく連絡を取っていなかったのですが、半年近く経って、彼の成功を知りました。今回の調査には参加できないのは残念ですが、めでたいことですし、私には刺激にもなりました。

信じてやれば、結果は出る。

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2008年2月19日 (火)

リサーチの追加

 石垣島での調査結果をリサーチの学生二人に解析してもらったのですが、これだけで二人分の発表するにはデータの量・質とも足りません。それで一人には私が今行っているネッタイシマカの産卵行動の実験を手伝ってもらい、そこで得た結果を報告することにしました。ただし、これまで二人で協力して石垣島での調査やらデータの解析やらをしてきたので、これから行う室内実験も一人だけに任せるのではなく、なるべく協力してもらうようにします。

 とりあえず今月末に発表の要旨を提出し、来月中旬には発表練習をしてもらいます。その間私は1週間ほどベトナムへ出張するので、リサーチの二人には頑張ってもらなければなりません。二人とも追試があるので、この一ヶ月がうちのチームの正念場です。

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2008年2月14日 (木)

研究室の中

 昨日はリサーチの学生たちと「ちえママ亭」に行きました。石垣島に行ったときから連れて行ってください、とせがまれていたので、とりあえず約束を果たしました。ハンバーグにさんが焼き、どの料理もおいしかったし、女性二人も全品残さず食べていました。あいにく私の終バスの時間になったのでご飯を食べずに帰りました。焼酎もボトルを入れて半分くらい残すはずでしたが、一杯分しか残っていませんでした。

 学生たちが、研究室って中に入ってみるとおもしろい、と言っていたのが印象的でした。そうでしょ、俺もそうだったんだ。同級生や部活の仲間以外のいろんな人たちと出会えたのが一番の収穫でした。あと一月ほどですが、満喫していってほしいです。

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2008年2月12日 (火)

飲み屋での知り合い

 実験が追い込みに入っているので三連休中も毎日研究所に来ていました。私が来る時間に合わせてリサーチの学生さんも毎日来ていました。そのせいか、週明けなのになんとなく疲れが残っています。

 前に書いた演劇の記事を読んだ方と(Hさんと呼ぶことにします)、なんとかもう一人希望者を募りましょうと連絡を取り合っていたところ、院生の一人が加わってくれたため、なんとか今月から演劇を見られるようになりました。日曜日は三人で顔合わせの予定でしたが、その院生が風邪でダウンしたためHさんと二人で飲みました。私は市街地のお店に疎いので、Hさんのひいきの店を案内していただきました。

 一軒目の立ち呑み屋で飲んだお酒はどれもうまくて、特に最初にいただいた「勝沼の泡」という国産のシャンパンはおいしかったっす。店の雰囲気もよかったです。二軒目の焼肉屋も上ミノがおいしかった。二軒目の店では隣の席のおじさんおばさんとも話をしました。

 弱いくせに酒を飲むのが好きな理由のひとつに飲み屋でいろんな人と知り合いになれることがあります。学生時代超ビンボーだったくせに自分の行きつけの店を持っていたのも、カウンターでマスター相手に雑談したり、他のお客さん相手に話すのが好きだったから。あ、それから、テレビがなかったから深夜に見たい番組を見に行っていたせいもあります。社会人になってからめっきりそういう飲みがなくなりました。そういう点でも久々に楽しい飲み会でした。

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2008年2月 9日 (土)

昨年の研究とこれからの研究

 昆虫の飛翔距離推定法についての論文を書いたのですが、先日、4つ目に投稿した雑誌からレフリーの意見に従って修正してください、という返事が戻ってきました。昨年の今頃から書きだして、3月末の学会発表と同時に投稿した、私としてはかなり早くに仕上げた論文だったのですが、一年近くかかってまだアクセプトされていません。Like a rolling stoneです。

 自分の実験とリサーチの学生の指導で最近はいっぱいいっぱいになりつつあります。今年は3月末にかなりばたばたしますが、その前にこの原稿を修正し、実験とリサーチを仕上げておきたいものです。それから、来年度から始める研究計画を詰める必要があります。そのために今日は帰りに寄り道して、ウイルスの専門家と少し話をしました。蚊が媒介する病気について蚊とウイルスをはじめさまざまな関係についてアイデアを暖めています。

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2008年2月 7日 (木)

自信をつけるセミナー

 毎週木曜日の午後には研究室のセミナーがあります。教授以外の人全員が研究の進捗状況を報告したり、論文を紹介することになっています。彼は現在ドクターコースの学生ですが、その前に3年間スマトラでマラリア媒介蚊の調査を行っていました。今は毎日データの整理と解析を行っています。

 私は今回はじめて彼のスマトラでのデータを見たのですが、すごい、の一言につきました。3年間ずっと、週3日、調査地点をまわって牛と人の血を吸いに来る蚊を捕獲し、川や池でボウフラを掬ったそうです。同時にマラリア原虫の保有率や共同研究者と村人のマラリア感染率を追いかけているので莫大な情報量になります。これだけのデータを取った彼の根性には敬服します。

 これだけのデータをどう生かしてストーリーを作っていくかによって彼の論文の評価が決まってきます。今回の発表までも大変だったでしょうが、これから論文を書き上げるまでがさらにきつい上り坂です。

 彼は他人のゼミではあまり発言しません。ゼミではデータの解析法や論理などがよく議論されますから、そういう点に関して彼は自信がないから、と感じていました。研究室の誰よりもフィールドでデータを取った時間が長いのに自信のもてない彼を歯がゆくも感じていました。けれども今日の彼は堂々としていました。

  4月から私はベトナムで本格的な野外調査に取り掛かる予定です。今日の彼の発表は今思い描いている自分のこれからの研究にとても刺激になりました。

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北大の雪と霧

 リサーチに来ている学生たちと話していると、自分の学生時代を思い出します(はあ、おじさんだ)。やたら腹が減るのと、お金がないのに飲みに行くのは今も昔の学生も同じです。男女の隔たりなく、ちゃんづけで呼び合っているのもおんなじです(つんちゃんとか)。

 今頃札幌の街は白一色でしょう。一浪の時に北大を受験した際に雪に演出されたキャンパスの美しさと静寂に惚れて、俺はここで青春時代を過ごしたい、と本気で思いました。好きになったからもう一年必死でがんばれたと思います。北海道の雪はそれくらい美しい。まだ訪れたことのない人には冬の北大キャンパスをお勧めします。

 それから初夏の夜明け前。この時期に3時くらいまで飲んでいるとだんだんあたりが白んできます。帰り道、大学構内を抜けていくとエルムの木々が霧にかすんでとても幻想的です。あー、今日も馬鹿やっちまったなあ、とかぼやきながら、下宿に戻って布団にもぐりこみました。

 先生や下宿の大家さんをはじめたくさんの人たちにかわいがっていただき、友人にも恵まれ、学生時代は最高でした。失敗も多々ありましたが、それについては後ほど。

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2008年2月 4日 (月)

数学科中退

 恥ずかしながら、私は今の研究室で数学ができると思われています。一応、統計についてひととおりのことを理解しているからかもしれませんが、それに加えて私には数学科入学、中退という経歴があるせいかも知れません。

 私が最初に大学を受験したときは今で言うセンター試験の前身の共通一次試験がはじまって3年目のときで、一次試験の成績を考慮して受かりそうな国立大学に応募したらたまたま受かったのがS大学でした。ただし、理学部生物学科を第一志望にしたにもかかわらず、第二志望か第三志望にした数学科に合格していました。生物を勉強したい決意は固かったので、本来なら蹴って予備校に通うかするはずですが、当時は父親の会社が倒産して間もなかったため、大学に行かせてやるだけでもありがたいと思え、という空気が親戚をはじめまわりに満ち満ちていたので、S大に通いながらもう一回大学受験にチャレンジすることにしました。受かったあとは自力で生活する予定でした。家の経済状態を考えたら、授業料免除も奨学金も何とかなりそうでしたから(実際なんとかなりました)。

 同じ大学の生物へ編入という手もありましたが、空きが出ないと無理ということで、そんな他人任せの人生の選択はできないと思って、他大学を受験しました。教養の単位を取っておけば次の大学で活かせると聞いて一年目は真面目に講義に出ていましたが、二年目に専門の授業が始まると最初の一ヶ月でこれはついていけないと悟って、英語と体育以外はいっさいサボりました。特に難しかったのが、Y教授の「群論」でした。ちょこちょこっと黒板に内容を説明して、後は学生一人ひとり前に出て来させて練習問題を解かせるのですが、さっぱりできませんでした。そういえば、最初の授業で出席表の裏に、知っている数学者の名前を書け、と言われたことがありました。当時まだガウスもガロアも知らなかった私は、そんなもん、これから数学科の授業で教わっていくんじゃないか、と妙に反感を感じた記憶があります。そして、このときに数学に対するコンプレックスが生まれたような気がします。

 本来は数学が好きなので、大学教養程度の数学をまた勉強しなおそうとも考えています。ところがどうにも、S大のときに身に沁みた数学コンプレックスはまだとても根深く、「数学に強い」とか人から言われると、ああーやめてくれー、と心の中ではムンクの叫び状態になってしまうのです。

 受験の方は結局二回目で志望大学に受かりました。事後承諾となりましたが、まわりも金は生活費から全部自分で工面する、というので納得してもらいました。ただし、三歳下の妹が私のせいで大学進学を諦めました。この頃から私を応援してくれた妹には今でも頭が上がりません。

 

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お土産のドラ焼き

 リサーチは実家からFさんも戻ってきたので、N君と本格的にスタートしました。Fさんは昨日も研究所に来たそうですが、玄関が閉まっていて、N君との連絡も取れなかったので、家に帰ったそうです。今日は実家のある北九州の榮太楼総本舗のドラ焼きをお土産に持ってきてくれたので、3時のお茶の時間にKさんのリサーチの学生さん達と一緒に食べました。皮がモチモチしていてうまかった。

 肝心の中身の方ですが、今日は石垣産のボウフラの世話をしてもらい、羽化してきた成虫をチェックしてもらいました。そのあとで、石垣島調査のときのデータを入力してもらいました。二人ともExcelをまだあまり使っていないようなので、明日は平均や標準誤差を算出してもらい、そのあとでグラフを描いてだいたいの傾向を掴んでもらおうと思います。2月末が要旨の締め切りなので、あまりうかうかしていられません。Kさんチームはすでにパワポの作成に取り掛かっています。

 これと並行して、ヤブカの産卵場所選好性について自分の実験を始めています。明後日が本格的なデータ収集となります。

 

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2008年2月 3日 (日)

薬の副作用と文献入力

 昨日からピロリ菌を根絶するための薬を飲んでいるのですが、医者に言われたとおり、便がゆるくなって、1日に5回くらいいくようになっています。まぶたがはれぼったくて、顔も少しほてっている感じがします。

 昼前に実験のチェックをした後、お昼を食べに時津方面のレストランに行きかけたのですが、浦上天主堂近くの住宅街で前から気になっていた洋食屋の前を通ったので、思わず店に入りました。1000円の魚を中心としたランチを食べました。前菜とメインディッシュとコーヒー付きで結構お腹いっぱいになりました。

 食事後また研究所に戻って文献入力をしました。1週間でも結構読んだ文献がたまります。早めに自分のデータベースに管理しないとどんどんたまってしまうので、日曜日などは山下達郎とかユーミンのFM番組を聴きながら読んだ文献を入力しています。

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2008年2月 1日 (金)

内視鏡の結果

 朝、出勤前に大学病院に寄って、検査の結果を聞いてきました。幸い、ポリープは良性でした。ただし、ピロリ菌が見つかったため、医者からはこれを除去しておいた方がよいと言われました。1週間の薬の服用で除去できると聞いて、すぐに処置することにしました。

 ただし、酒、タバコを併用すると効果が落ちるので、服用中は禁酒、禁煙です。私はタバコを吸わないので、酒だけ明日から我慢します。

 石垣島でリサーチをしたN君が昨日実家から戻り、今日から羽化した蚊のチェックをしています。月曜からFさんも戻ってくるので、蚊の同定とデータの整理をやってもらうつもりです。同時に、ヤブカを飼育してもらい、卵から成虫になるまでを観察してもらおうと考えています。Fさんは写真を撮るのが上手なので、その間、卵やボウフラの写真を撮ってもらいます。こういう経験は直接リサーチとは関係ないのですが、蚊の生活史を大体掴んでおくことが発表の際の自信につながります。

 N君が沖縄の古酒をお土産に買ってきてくれました。禁酒明けに3人で飲みたいと思います。

 

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