今度こそゼロからの再スタート
今日からハノイの国立健康疫学研究所(通称NIHE)にある長崎大学のベトナム拠点で働きます。半年前にこのブログを始めた時に3月末にはどうなっているかわからないと書きましたが、現実になりました。こちらで二年間、デング熱を媒介する蚊を中心とした研究をします。
今年の所長の年始のあいさつは、「この中にベトナムへ行く人がいますが、決して左遷とは思わないように。......最終的には研究者としての評価は論文で決まります。」という内容で、かなり厳しいことを言うなあ、と思って聞いていたら、そのすぐあとに教授室に呼び出され、「ベトナムに行ってくれるか。」と、打診(申し渡)されました。それからは、いろいろな事務手続きが行われ、ハノイで部屋探しをして、引越しの準備をして、その間には、リサーチの学生との研究やら、飲み会と禁酒やら、房総へのダニ採集やらがありました。今振り返るとかなり濃い3ヶ月でしたし、あの挨拶は私への激励ととらえています。
この三か月ブログでも触れたように忸怩たる思いも正直ありました。人生で辞表を書くのは一回きりと思って県職を辞めたつもりでしたが、二度目の辞表を書いた時はため息が出ましたし、二年間に三回引っ越しするのか(一回目は離婚で、二回目は長崎赴任)と思うと気も萎えました。一度は安定した生活を手に入れたつもりになりましたが、また期限付きかと思うと、気持もへこみそうになりました。どうにか乗り切って、今はベトナムでの仕事と生活を充実させることを考えられるようになりました。
長崎に来た時は一からの再スタートとは思っていたものの、貯金が全く足りなかったせいもあってテレビなどの電化製品や車を千葉から持ってきました。今度は本と最低限の着るもの以外は全部処分してゼロからの再スタートです。
というわけで、吸血動物研究者ベトナム編を今日から始めます。
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