« 2008年7月 | トップページ | 2008年9月 »

2008年8月

2008年8月30日 (土)

BGトラップのサンプルに苦戦

 朝早くHBさんからブンマトウーにコウモリのダニを取りに行けるか、と連絡が入りました。残念ながら、まだホーチミンですと答えて、朝から一日中顕微鏡に向ってひたすら蚊の同定をしました。蛹を採集してきて羽化させたサンプルは非常にきれいで容易に種・性の判別ができるのですが、BGトラップで採集した個体は数種類が混じっている状態で、しかも破損がひどいので、あと三日で終了するのは断念しました。今日明日で蛹からのサンプルの分を終了して、そのあとでBGのサンプルを整理して、ハノイに持ち帰って継続しようと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月28日 (木)

ブンタウの海

 昨日から今日にかけてブンタウという海辺のリゾート地に行ってきました。TRさん達がここで県と郡の衛生関係の人たちにデング熱媒介蚊についての講習会を行うため、パスツール研のスタッフが一人もいなくなるので、一緒についてこないかと誘われたので、多少蚊の同定は終わるんかな、と後ろ髪をひかれつつ、昨日の朝5時にホーチミンを出発しました。

R0010818_2 7時半にはホテルに着いたので、少し休んでから9時過ぎにビーチに向かいました。室長のLさんの発表がロビーに降りる途中で聞こえたのですが、なにせベトナム語でさっぱりわからなかったので、 そそくさとビーチへ。ホテルからビーチまで5分くらいで、観光客もあまりいないので、のんびり午前中いっぱい泳いで日光浴をして、このぶん土日に働かなくては、と言い訳をしつつ今年最後の夏を満喫しました。夕方にはTRさんに誘われて、清里にありそうなこっぱずかしい二人乗りの自転車に乗って、海岸線を走り、キリストの像に行きました。

R0010819_3 残念ながら時間が遅かったのでキリスト像に登ることはできなかったのですが、山頂からの眺めは最高でした。少し休んだ後で、市街地までまた自転車をこいでいきました。夕飯は、TRさんが県や郡の人たちから無理やり酒を飲まされるので(実際、翌日の昼に飲まされていました)、道に迷ったことにして(実際に迷いました)、ホテルにすぐに戻らず、海鮮ものを出す食堂に入りました。山盛りの貝とワタリガニとオクラを食べて、結構腹いっぱいになりました。

 翌朝は早めに起きて、試合に備えて波打ち際を30分くらい走りました。朝食の後、今度はホテルのプールで1時間ほど泳いで、今年の泳ぎ収めにしました。

 去年こそ長崎の海でしたが、毎年、夏には房総の海で泳ぐのが習慣になっていて、今年は海で泳げるとは思っていませんでした。結局、パス研のスタッフは皆出払っていたわけではないのを後で知ったのですが、おかげでいい骨休みとなりました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月26日 (火)

今月最後のトラップ回収とクルクル寿司

 昨日の夜またホーチミン入りしました。今日も、7時からTRさんと南部のフィールドに蚊の調査に向かいました。彼女から、先週の土日もスタッフを働かせたせいで、夜に何度も電話が来たとか、道中、いろいろと愚痴を聞かされました。女性で、一番年下なのに、今回のプロジェクトのマネージメントをやっているので、男性スタッフから良く思われていないようです。けれど、一番朝早くから(4時から)準備をして、遅くまで働いているのは(私がやっていた作業を一人で残ってやっていた)彼女です。しっかりしない男が情けない。

 炎天下、前日に仕掛けた蚊のトラップを回収してまわり、パスツール研に戻ってからは網に入っていた蚊の取り出し作業を二人で行いました。今回私たちが目的にしているのは家の中に多い種類の蚊なので家の中にトラップを仕掛けたのですが、トラップには田んぼや藪など野外に多い蚊が予想以上に多く、これから種類の判定をするのが相当大変だと感じています。しっかりしなくては。

 夕食はTRさんに誘われて回転寿司を食べに行きました。ちなみにお店の名前は"KURU KURU"で、そこそこベトナム人らしきカップルのお客さんが入っていました。カリフォルニア巻きをはじめ巻物とサケがネタの中心で、あとは変わったものだとどら焼きなどのデザートが回っていました。TRさんはここのうどんが好きだそうで、少し分けてもらって食べたら、田舎のお袋の作ったうどんを思い出しました。そういえば日本に帰るつもりでいて、まだ、夏休みを取っていませんでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月24日 (日)

20年ぶりの再会

 今日は朝7時からDaewoo Hotelの人たちとの試合がありました。雨がぱらついたので中止になるかなと思いましたが、天気は何とかもちました。試合の方は1対2で負けてしまいました。いつも試合は30分ハーフ3本ですが、私は中盤30分と後半15分出させてもらいました。さほど暑くなかったせいもあってバテバテにはなりませんでしたが、球際のせめぎ合いになると一歩遅れていました。今回もチャンスも作れなかったし、反省点は多いです。一試合やるごとに足の疲れがなくなりつつあるのは唯一の救いです。

 先月のコウモリ調査の際に、クモバエがコウモリに寄生していて同定をどうしようか考えていたのですが、ある方のブログから日本人の専門家のSさんを見つけることができました。なんとSさんは北大の修士の時の同級生でした。私は理学部から修士の時に移ったため、あまり修士の同級生とはお付き合いがありませんでした。実際、大学院の授業はありませんでしたし、飲み会もほとんど内輪でした。当時はSさんと一緒に仕事をするとは夢にも思いませんでした。20年ぶりに仕事で巡り合うのは奇遇としか言えません。

 論文は印刷待ちが2報、書きかけが1報で、投稿中のものがありません。早いとこ次のを出さないとまた便秘になります。 

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月23日 (土)

MYさん夫妻からのご招待

 夕方、来週からの南部行きの準備をした後、一旦アパートに戻って汗を流したのち、メリアホテルに向かいました。MYさんがずっと奢ってもらいっぱなしじゃ悪いといって、メリアホテルの夕食に招待してくれました。マレーシア料理のバイキングでしたが、マレーシア風のカレー料理がうまかったです。それからMY夫人にメリアホテルのケーキはおいしいと教えてもらいました。市内のケーキ屋とかパン屋でケーキを売っていますが、どれも昭和40年代にクリスマスの時に学校給食で出されたケーキみたいで(バースディケーキ1例ですが)、とても食べる気がしませんでした。日本の(普通の)ケーキが食べたいなあ、と思っていたのでいい情報をいただきました。マレーシアダンスも見れて、ワインも美味しくて、御馳走さまでした。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月22日 (金)

昼飯で飲んでも働く

 今日のお昼はこの間結婚された、NIHEの所長秘書のTMさんご夫妻にフレラボスタッフ一同とJICAスタッフNIHE支所の方々がベトナム料理を出すレストランに招待されました。口の悪いY教授などは旦那さんは年寄りだからツルツルじゃないか、とか話していたのですが、男前の感じのよい方でした。それにしても、ベトナム式で乾杯はシーバスリーガル(ウィスキー)で、飲みほした後お店の人が注ぎに来るので参りました。ウィスキーはさすがに二杯目から遠慮してビールにしました。ベトナム人はお昼に飲んでも平気で午後から働きます。負けていられない私としては、夕飯までがんばって働きました。

 午前中にリケッチア部門のYさんとTYさんにマダニの形態について大雑把に教えた後、午後に日本紅斑熱の文献をダウンロードして渡しました。当初は分類について教えて下さいと言われたのですが、無理があるので、発育段階と雄雌の見分け方とマダニ属とチマダニ属の特徴について、先日までJICAにおられたIG先生の置いておかれた標本を例に説明しました。

 夕方からはエントのYさんと私の研究について、計画やら予算などについて打ち合わせしました。だいじょうぶかなあ、と思う点が若干ありますので、明日もう一度詰めたいと思います。

 夜はまた、MYご夫妻とベトナム人の行く海鮮料理屋に夕飯を食べに行きました。私よりも料理の好きなMYさんの方がネタや料理法に詳しいので注文はお任せしましたが、期待通り、海老、蟹、貝を堪能しました。最後に出た春雨もうまかったです。まだ原稿料分まで食べていないのですが、明日は逆に、MY夫妻からメリヤホテルの夕食に招待されました。マレーシア料理でビールとワインが飲み放題らしいので、期待しています。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月21日 (木)

亀の続き 

R0010640_2 HTさんのカメ探しはその後も続いていて、秘書のTRさんネットワークで手を尽くして見つけてもらったのですが、結局ヤマガメは手に入りませんでした。代わりに、一緒に買いものについて行ったHBさんもカメが欲しくなり、ベトナム人アシスタントのCOさんに頼んで、ヤマガメを売っている店を探してもらいました。HTさんとは反対に、HBさんはCOさんネットであっさり見つけてもらいました。写真はHBさんのカメとTRさんが買ってきた紙でできた亀です。  

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月19日 (火)

原稿料での食事とMYさんの愛妻ぶり

 先週の金曜日から中央農研のMYさん夫妻がハノイに遊びに来ています。MYさんは私が2年前に中央農研で契約研究員をしていた時の上司で、大変お世話になりました。当時は通勤に2時間かかっていたのと奥さんと別れた直後で体力的にも精神的にもかなりきつい時期でした。結果を残してくれればいい、のお言葉に甘えて、毎日昼休みに40分近く昼寝をして、5時には帰宅していました。私はカメムシの仕事で雇われたのですが、勤務時間中のマダニの論文書きも大目に見てもらいました。

 おかげさまでカメムシの仕事も1報ずつ、オリジナルと解説として出版され、解説には原稿料が出たので、今回はそのお金でおいしい料理を食べています。日曜日の夕食にはナマズ料理、昨日の昼はフォー、夜はフエ料理を食べました。どこも地元の方が行く店で、少々汚いですが、味はいいです。それから三軒とも安かったので、まだ原稿料の半分も食べていません。

 今日は、ご夫婦でハロン湾ツアーに出かけられたので、食事会は休みです。

 それにしてもMYさんの愛妻ぶりには本当に頭が下がります。私が契約研究員だった時にはお昼の弁当を奥様の分もしっかり作っていらっしゃいました。共働きで、本人が料理好きなこともありますが、なかなかできることではありません。今回泊まっているホテルもハノイ屈指のメリアホテルのスウィートルームです。

 すでにとき遅しかもしれませんが、爪の垢を飲ませてもらいます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月17日 (日)

ぼったくりタクシー

 昨日で前半の調査が終わりました。まだ予定の半分で、パスツール研の人たちは来週は別の調査が入っているので、再来週からまた調査を始めます。昨日はほとんどトラップの回収で終わりました。一昨日までに取っておいた蛹から成虫を回収するのと、これまでの調査票とボウフラを採集した水瓶の数や番号を照らし合わせました。

 いつもは午前中に調査を終わらせてもその後の処理が8時、9時までかかるのですが、昨日は6時過ぎに終わり、TRさんとフォーを食べに行って、そのままバイクで空港まで送ってもらいました。

 ノイバイ空港について家まで帰ろうと27万ドンの約束でエアポートタクシーに乗ったのですが、料金所の前で10万ドンチケット代を払えと言われ、埒が明かないので、とりあえず10万ドンを渡すと次にガソリンスタンドによってガソリンを入れて時間をつぶし、アパートに着いたら35万ドン払えと言われました。20万ドン渡して3万ドンの釣りをよこせと言うと、タクシー料金は35万ドンと言い、ふざけるな(ここから日本語です)、27万ドンという契約だろ、と言うと、タクシー27万ドン。いやだと言うと、あと5万ドンよこせ。結局釣りはもらえず、降りました。今日、サッカーの練習の後でチームの人たちに聞きましたが、個人でないエアポートタクシーでもひどいらしいです。

 仕事ではこいつらに負ける気は絶対しませんが、サッカーにせよ、女性にせよ、こんな連中には死んでも負けたくねえ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月16日 (土)

蚊が取れ過ぎていっぱいいっぱい

 今日も家々を回って蚊を取らせてもらいました。今回の調査では150軒の家を回る予定ですが、1チーム午前中かかって7、8軒終わればいい方です。少ない時で3チーム、多い時で6チームで作業をしたのですが、まだ80軒ほどしか終わっていません。長崎から来ていたKDさん、AT君も今日帰るので、明日は日本人は私一人です。日本人のいないチームは11時くらいには引き揚げてしまうので、それを考えると気が重くなります。来週は調査を中断して、再来週にまた私はホーチミンに来て、調査を続けなければなりませんので。

 蚊の方は取れ過ぎて、毎日困るくらい取れています。当初、午前中しかで採集しないなんてけしからんと思いましたが、丸一日調査をしていたら蚊の処理ができなかっただろうと思います。今でもいっぱいいっぱいですから。

 日本は今お盆休みですが、今年は実家には帰れません。お彼岸くらいに夏休みをとれたら帰ろうかな。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月15日 (金)

ヤシの実ジュース

 今日はパスツール研スタッフはTRさんを除いてみな別の現場に向かったので、昨日仕掛けたトラップの回収と調査場所をGPSに記録していく作業をしました。

 さて、調査場所は週に二日停電するそうです。仕掛けたトラップも当然その間停止するわけで、せっかく採集した蚊もその間に逃げ出しました。何とか対策を練らなければいけません。

R0010806 炎天下、バイクを降りて目的の家に向かいます。帽子代わりなでしょうか、皆ヘルメットを脱ぎません。先頭を歩いているおじさんは今日私を乗せていたのですが、やけによろよろバイクを運転するなあ、と思ったら、いきなり脱輪して草地に突っ込みました。かなり焦りましたが、写真のような池に落ちなくて本当に良かった。

 R0010807

 家々を回っていると、「お茶でも飲んでいきない。柿でも持っていきない。」(推定訳、なおこれは群馬の方言です)と、言われます。水は沸かしたもの以外は飲まないようにしていたのですが、今日ホーチミンのようなひげを生やしたお爺さんの家で出された水は、飲まないととってもお爺さんに申し訳ない気がして、えいやで飲みました。写真のお宅では、ヤシの実を御馳走してもらいました。甘いのですが、しつこい甘さではありません。先日ベトナムに来られたM教授が、昔、ベトナムで調査場所に行く時に、ホテルから水を持っていくのを忘れたときにはヤシの実のジュースを飲んだと仰っていました。水の貴重な場所ではヤシの実は重要な水分補給源です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月14日 (木)

オーバーワークと仕事を楽しむTRさん

 今日も6時にホテルを出発して、8時から11時過ぎまで家々を回って蚊を採集しました。今日はかなり暑かったです。実は12時近くまで粘ろうと思っていたのですが、連れのスタッフが案内のおじさんにいつの間にか勝手に帰っていいよと言ってしまったので、早めに引き揚げてしまいました。英語が全く通じないので、私がこういうとき少しでもベトナム語が分かればいいと思います。

 パスツール研に戻ってからはずっと採集してきた蚊の処理と同定をしました。途中で他の人に手助けしてもらいましたが、それでも全部やり終わったのは8時過ぎでした。サンプルが多すぎて大変そうですが、少なすぎるのに比べればまだましです。

 夕食はTRさんとパスツール研近くのレストランで食べました。彼女から、なぜウイルスの分離を今回はするのか、と尋ねられました。最初は、まだあまりやられていないからとか、重要だからとか、答えになっていないような返事をしていたのですが、なぜ、そんなことを聞くの?と逆に質問を返すと、今回は自分がプロジェクトを管理するので、ぜひとも成功させたいから、と答えが返ってきました。家に帰っても仕事をするのでここのところ睡眠時間は2-3時間だそうです。今回の仕事に関してストレスを感じる一方で、楽しんでいるとも言っていました。彼女は今、仕事がおもしろくてしょうがないらしいです。

R0010802_2

 次の家を訪問しに向かうところ。道は丸太の橋なんてこともあります。当然バイクも使えません。炎天下、歩いて移動しました。写真の両側は湿地です。私は最初の一歩で踏み外しました。丸太を歩き渡ると奥には木でできた橋がありました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月13日 (水)

調査開始と日越の男女差

 調査2日目。本格的な調査が今日から始まりました。全部で6チームにわかれて、ボウフラの生息調査をしました。私は、パスツール研の新人スタッフと地元の役所のおじさん、保健所のおじさん、バイク運転手のおじさんと総勢5名で各家々を回りました。私もおじさんですが、新人を除いて皆さん人生の先輩でした。

 各家に着いたら、まず水瓶にボウフラ(=幼虫)と蛹がいるかを記録して、蛹を採集します。次に成虫を採集するためのトラップを仕掛けて、家の人に、上水道を使っているかとかいろいろアンケートをします。今回は、新人君と一緒ということで、私は彼が見落としがないか、見張る、嫌な役目でした。けれども、新人君は、KさんとA君に聞くまでわかりませんでしたが、去年までゲストハウスでガードマンをしていた人なので、ここでしっかり仕事を覚えてもらわなければなりません。Kさんは人手が足りないから今回だけ頼んでいるのではないか、と言っていましたが、確かTRさんは新人スタッフと言っていたはずです。ベトナムなので日本の常識で考えてはいけませんが、よく考えたら私は2年前までぷー太郎でした。ベトナムでは30代になってから勉強するために仕事を辞めるのはたぶん考えられないと思います。

 仕事の後、日本人三人とTRさんとで少し飲んだのですが、彼女から聞いた話は日本とは違っていました。日本では女性は現実的、男はおバカな理想主義というのが、たぶん私や私の友達の意見なのですが、ベトナムでは女性が理想主義で男が現実的だそうです。ふうーん。でも、ベトナムの男は酒と博打と女が好きだけど、それって現実的ではないよ、と言ってみましたが、彼女の言うには、それでも女性の方が理想主義らしいです。私はベトナム人の女性について勉強不足なので、これについては2年間の宿題にしたいと思います。

R0010791

 この田んぼのあぜ道をバイクに三人乗りして家々を回ります。今日は6軒の家を訪問したのですが、各家でお茶をいただきました。当然、調査している水瓶の水を沸かしていると思います。出されたものは残さず食べて飲むのが私のモットーなのですべていただきましたが、最後の家で出された、冷やした水だけは、飲めませんでした。出した家の方に失礼だったと思います。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月12日 (火)

事故現場と交通マナー

 今朝は6時に出発して現地に向かい、8時から作業を開始しました。総勢13名で一つ一つの作業を確認しながら、予備調査を行いました。最初のうち英語とベトナム語の両方ができるTNさんがミーティングに行ってしまったため、ベトナム人スタッフの間違いを指摘できず、困りました。さあ、そこでベトナム語を勉強した私の出番と言いたかったのですが、せいぜい時間と道を聞けるレベルなので、役には立ちません。作業を終えた後、協力してくれた家の人に、ありがとうございました、と言える程度です。

 現地に向かい途中、事故現場を通り過ぎました。バイクが車道の真ん中にあって、そばに人が倒れていました。その方は亡くなったらしくゴザがかかっていました。

 曲がりたいときに勝手に曲がる、脇道からは本道に合流する際に徐行せず、二人に一人は進行方向しか見ていない(様に見える)。これでは事故がないのが不思議です。去年の暮れからヘルメット着用が義務づけられましたが、信号無視、一方通行無視などをもっと取り締まってほしいものです。歩道をバイクで走るのは、日本では(古いですが)オバタリアンと自棄をおこした十代の若者に限定されますが、こちらでは普通です。ルール以前にマナーの問題ですが、交通に限って言うと日本の常識はベトナムでは通じません。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月 9日 (土)

調査開始の遅れ

 金曜日にはベトナム訪問中のT教授とM教授も合流して、調査地の下見をしてきました。蚊の発生源になりそうな容器にはトイレタンクや花瓶などがありますが、今回の調査地ではやはり何といっても水瓶です。蓋を各世帯に配って全部の水瓶にきちんと蓋をした地域と、蓋を配らないで特に対策をしない地域とでボウフラの発生量を比較するのが今回の調査の目的です。他にも、処理区と対照区とで住民のデング熱の抗体価を比較します。ただ、今年はデング熱の発生患者がすでにかなり報告されています。蚊の対策を実施した地域、しなかった地域での抗体価の比較をするのには調査開始が遅かったかもしれません。

 蚊の採集とその後のウイルス検出が私の今回の仕事です。蚊の採集は抗体調査に協力してくれる家から行う必要があります。ところが、住民への説明会が遅れに遅れていて、来週以降になったので、調査する家屋がまだ決まりません。本来は来週いっぱい採集をする予定でしたが、来週は前半に予備調査をしてからいったんハノイに引き揚げて、調査する家屋が決まった時点でまた来ることにします。

 R0010774_3

 養殖池や水路のまわりには手前のようにヤシの木が植えられています。ヤシの実は食用として、葉は奥の家のように屋根や壁として使われます。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ベトナム南部での調査の下見

 今、ホーチミンのパスツール研究所近くのネットカフェにいます。

R0010743

 木曜日、金曜日と調査地の下見に行ってきました。田んぼとエビの養殖場が一緒になった池に囲まれて家々がぽつんぽつんと点在しています。家と家とは田んぼのあぜ道でつながっています。どの家にも軒下に大きな水瓶を置いていて、そこに雨水を貯めて、生活用水として使っています。ずらっと並べられた水がめ。屋根から流れ落ちる雨水を手前のトタンで水がめに流し込みます。普段は水がめに蓋をしていますが、蓋が無くなったり、壊れていると、そこからネッタイシマカが入り込んで、卵をうみつけます。

R0010763_2

 調査地の下見を終えて、保健所に戻ってくるTNさんと地元の保健婦さん。もちろん二人乗りです。田んぼのあぜ道が家と家を結ぶ道路なので、車は幹線道路(といっても乗用車二台がやっとすれ違える程度)以外は走れません。バイクと自転車がここでは必須です。毎日、否でも平衡感覚が磨かれるでしょうね。お笑いの人ならここで落ちるのでしょうが、底まで2mはありますので、バイクを這い上げるのが大変です。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月 6日 (水)

オフィスの騒音と分類学

 今朝、エントのラボに出勤すると、見慣れない男性が机に座って仕事をしていました。業者の人かと思いましたが、ベルギーに修士留学していたDさんというスタッフの一人でした。

 お昼を食べて戻ってくると、オフィスに音楽がかかっていました。やれやれ、昼休みが終わるまでは我慢するか、とフレラボで気分転換してから戻っても、やはりベトナム歌謡曲が鳴りやまないので、うるせえな、静かにしろ!と、日本語で言ってから、音楽が聞きたけりゃ、ヘッドホンで聴け、と英語で言いました。ベトナム人の騒音、雑音に対する神経の無さは百も承知ですが、国から高い金出してもらってヨーロッパまで行ってこの程度か、と言いたくなります。この前私から、オフィスはカフェじゃねえぞ、と言われたS君がベトナム語でなにやら混ぜっ返していましたけど、言ってわからない奴はそれまでです。

 今日は長崎からT教授と副理事のM教授がNIHEに見学に来られました。プロジェクトのことで最近いろいろとこじれていたので、ボスのT教授には間に入ってもらってエントのトップのYさんと話し合ってもらいました。

 エントのH部長、YさんがT教授、M教授を夕食に招待したので、私も同席したのですが、植物性プランクトンの分類がご専門であるM教授からいろいろとためになるお話を聞かせていただきました。特に、途上国から日本に来る留学生が日本で最先端の機械を使って研究をして帰っていくけれども、研究者として日本での学位取得で終わってしまう人が多い。むしろろくに器具もないような条件の中でも独自の研究テーマを見つけ出し、そこから解決法を工夫していける人を育てていかなければならない、という意見に共感しました。

 それから、DNAの情報ではこれまでの形態的な分類とは一致しない問題が起きているけれども、今こそ形態(的形質)を再検討していくべきだ、という意見にも考えさせられました。衛研にいたときに私がダニの同定をしていたのを見ていた、細菌の専門家の人から、これからはDNAがわかればいちいちそんな毛の数を数えることをしなくてすむよ、と言われたことがあったのですが、望遠鏡を通してにせよ、顕微鏡を通してにせよ、見てわかるのだったら、それが一番確実です。自分でも何だかわからない材料を機械を通してA種、B種と判定してもらってから実験や観察に使うのは、想像しただけで気味が悪いです。生物学者が皆、自分の実験材料をPCRにかけて同定できる必要なんてありません。材料を使う前にこれは何の種類かと特定できるその道の専門家が最低一人いれば十分で、そういう人を育て、守っていく体制こそ必要なのだと思います。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年8月 5日 (火)

雲仙からの少年使節団

 昨日食べた食事に当たったのか、それとも裸でクーラーをつけっぱなしで寝ていたのが悪かったのか、朝からひどい下痢でした。それでも今日はホーチミンに出張です。出勤前に何度かトイレを往復して、空港でもトイレに行き、午後にも何度かトイレに行きました。なにはともあれ、パスツール研に着くとまずウイルス研究室で頼まれていた用事を済ませました。それから昆虫研究室によったところ、まだ誰も調査から戻ってきていなかったので、研究所から少し離れたところにある、パン屋とカフェを兼ねた店に入って時間をつぶしました。ここは前回ホーチミンに来た時に見つけた店で、割とこじゃれていて、ケーキやパンもそこそこうまいので、パスツール研に来て時間のあるときにはよくここに来ます。

 今日は、長崎にの雲仙から中学生が13人ベトナムの中学生との交流ののち、ここパスツール研究所も見学することになっていて、知り合いのTさんに頼んで彼女にパスツール研究所と昆虫研究室の内容について英語で説明してもらい、私が日本語に訳す予定になっていました。少し早くに一行が到着したので、フィールドから戻ってきたばかりのTさんには申し訳なかったのですが、30分近くかけていろいろと説明してもらいました。私も端折るところは端折って、不足するところは適当に付け足して説明したので、あまりよい通訳ではなかったでしょうが、何とか無事、代表者のOさんとの約束を果たしました。

 一行が帰った後、三週間前からホーチミン入りして調査を始めているAT君と会って、少し情報交換をしました。NIHEとの他にパスツール研内部でももめごとがあって、当初の予定通り調査は進んでいないようです。明後日から私も合流して、媒介蚊の調査を始める予定でしたが、蚊の調査は来週にずれ込みそうです。

 飛行機まで少し時間があったので、Tさん、AT君と研究所近くの日本料理屋で食事をしました。お昼には肛門が痛いくらいだったのですが、結局ビールで消毒しました。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月 4日 (月)

外国生活での本

 今日は本来ならサッカーなのですが、まだ左足首に痛みがあるので、大事をとって休みました。来週からホーチミンでデング熱媒介蚊の調査が始まるので、足を引きずっているわけにはいきません。でも、再来週の試合には出たいので、調査中もジョギングなどして準備だけはしておくつもりです。

 今週は土日は家でゴロゴロしながら音楽を聴いたり、本を読んだりしていました。ベトナムに来てから4カ月、当初は緊張感もあって土日もベトナム語を勉強したり、普段自習しているテキストの復習をしたりしてきたのですが、ここのところサボリがちです。最近は土日は本を読んだり、DVDで映画を見たりすることが多いです。ただ、私のパソコンでは日本で生産されたDVDしか映らないので、それがつらいです。

 昔、アメリカでの学会に行ったついでに、旦那さんの留学についていってシンシナティーにいた大学時代の友人を訪ねたことがありました。その時、彼女が日本語の活字に飢えていると切実に語ったのが印象に残っていたので、日本からは仕事に使う本のほか、読み物も多少持ってきました。けれども、なにせ理系の本ばかりなので、ないものねだりで小説や随筆などが時々無性に読みたくなります。

 

| | コメント (2) | トラックバック (0)

2008年8月 2日 (土)

バチャンでの下見

 昨日は、ハノイから約10km離れたバチャンという町に蚊の幼虫を採集に行ってきました。エントのスタッフ3名と保健省関係の方1名、地域の役人1名、地元の保健婦1名、それにドライバー1名というたかだかボウフラを取るのに総勢8名の大掛かりなスタッフとなりました。バチャンで取った幼虫を実験室に持ち帰って育ててから、成虫に色素をつけて放して、蚊の飛翔距離や生存率を求めるのが今回の調査の目的です。

 バチャンは中国人の作る陶器で有名です。最初に訪れた場所は工房みたいなところで、外に積まれた陶器に雨水がたまって、3軒回っただけで目的の量のボウフラがとれました。今回は発生源を減らすことで蚊の飛翔距離がどれだけ長くなるかを調べたいのですが、これだけ発生源が多いと大変です。それとバチャンの町は予想よりも狭いです。衛星写真で見ると紅河の流域500メートル以内に家が密集しています。これだと試験区を2か所設置するだけでいっぱいいっぱいです。

 当初は砂糖水を何箇所も町中に置いて、蚊が糖分の補給ができる試験区とそうでない区での比較も考えていました。しかし、どの家にも果物の木や花がいくつもあって、これも難しそうです。

 下見も兼ねて今回はバチャンを訪れて、実際に現場を見て調査地に頭を悩ましましたが、それよりもエントのスタッフをはじめ現地の人たちを動かすのが難しかったです。英語が通じるのが、エントのVさんと保健省から来た女性だけですが、どちらも片言です。エント室長のYさんにもっとわかりやすく目的と方法を説明しておいて、彼女からVさんに指示を与えてもらった方がよかったです。ボウフラサンプリングくらいしか伝わっていなかったようなので。でも、一番厄介だったのは強情そうな地元の保健所の方でした。もう少しいろいろな場所を見たいという私の要求を、他はどこも同じ、との一言で突っぱねてしまいました。

地元のおバチャン

次回からはなんとかせねば。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

2008年8月 1日 (金)

流行りの日本語

 今、私の周りのベトナム人の間で流行っている日本語。

 「アレッ。」

 「エッ!」 

 「エーットネエー。」

 始終、彼らとの会話で私が連発しているそうです。それが、彼らにとって面白いらしいです。

 たとえば、今日も、フレラボのCoちゃんが先日取ってきたコウモリを同定してもらうので、エントの冷凍庫に保管してあるのを渡して下さいと、尋ねてきました。冷凍庫を置いてある実験室の電気がついていたので、入ろうとしたらカギがかかっていました。あれっ。

 広い実験室なので別のドアを開けようと思ったら、またカギがかかっていて、あれっ。

 結局、一番奥のドアが開いていました。Coちゃんは笑い転げていました。

思わず出てしまうんだから、しょうがないじゃんか。

 ベトナム語の音調がどうしてもできなくて、5時半から秘書のTさんにお願いして、音調の特訓をしたことがありました。彼女にテキストを読んでもらって、そのテキストにアルファベットで書かれた文にベトナム語特有の^とか~とかの記号をつけていくのですが、とにかく母音を聞き分けるのが難しいのです。音読しながら彼女が笑い転げているので、なんで笑うんだ、と尋ねると、私は新しいベトナム語を作っていたそうです。

 教えてもらっているのに変ですけど、馬鹿にされているようでだんだん頭にきました。このやろー、お前もなんか日本語をしゃべってみろ、と(英語で)言うと、

 ヘンタイー

 スッケベー

 

 誰だよ、こんな言葉を教えたのは。

 スミマセンデシタ。

| | コメント (1) | トラックバック (0)

« 2008年7月 | トップページ | 2008年9月 »