« リーグ戦の始まりとパゴダ訪問 | トップページ | フレラボの勝手に忘年会 »

2008年12月24日 (水)

ある学術誌のレフリー

 たいていの場合、研究した結果はすぐに世のため、人のためになるわけではありません。まずは、論文として公表されます。実用的な仕事の場合は論文にする前に特許として申請されるそうですが、私のやっている研究はそのようなことには縁がありませんので、とりあえず論文にすることが最低限の責務です。論文は提出すればなんでもOKというわけにはいかず、他の研究者から審査を受けるわけですが、もちろんNatureやScienceのような超一流誌ですと、ものすごく審査が難しくなります。

 二週間ほど前に、韓国の昆虫学会が出版している雑誌からある論文の審査をしてくれるように依頼を受けました。見ると、最近私が出した論文に非常に近い研究内容ですし、そもそも私のその論文も引用されていました。パラパラと見て、あまり問題なさそうでしたので、審査を引き受けたのですが、なにせ英語でコメントを書かなければならないので、時間がかかりました。おまけによく読みなおすと、統計処理や論旨の展開やらに間違いが見つかりました。Discussionの後半になるとますます論旨が飛躍したり、いろんなミスが目立って、もっと見直せよな、と言いたくなりました。そんなこんなで今日やっとコメントを返しました。

 それにしても、電子ジャーナルは便利です。ニ十年前に国際便で原稿を送って、半年とか一年とか待ってやっと返事が戻ってきて、「残念ですが、...」なんてことを私も経験していました。それが、夕方の5時くらいにコメントを清書して、6時半にインターネットで入力を終えたら、7時前には編集長からご協力ありがとうございましたというメールが届きました。

 教官が学生の論文を直すのは仕事ですが、それ以外の他人の論文を審査するというのはある意味でボランティアです。自分がこれまで書いた論文ではいろんなレフリーに鍛えてもらったので、レフリーの依頼はできるだけ引き受けるようにするつもりです。今回の論文は中途半端な原稿を提出すべきではないという反省にもなり、自分もまた新しい論文を書かなければという励みにもなりました。

|

« リーグ戦の始まりとパゴダ訪問 | トップページ | フレラボの勝手に忘年会 »

教育」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: ある学術誌のレフリー:

« リーグ戦の始まりとパゴダ訪問 | トップページ | フレラボの勝手に忘年会 »