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2009年2月 6日 (金)

エントの新人の退職

 去年の10月からエントラボに新人が4人加わったのですが、そのうちの一人の子が今日辞めていきました。ベトナム語の会話はさっぱりわかりませんが、なんとなく雰囲気でわかりました。

 彼(辞めた人)は、いつもニコニコしていて性格はいいのですが、英語がまったくできなくて、その上ちょっと気が利かないので、仕事の上でコミュニケーションをとるのが大変でした。昨日も、蚊の卵を実験台の上にこぼしてそのままにしてあったので、コンタミするからだめじゃないかと注意したのですが、通訳に入ったもう一人の新人の男の子にはわかってもらえても、彼にはまったくわかってもらえませんでした。

 彼はNIHEを辞めて大学院に行くそうです。といっても試験があるので、その準備をする時間がほしくて仕事をやめるそうです。けれどもじきにお金がなくなるので、仕事を探さなければならないだろうと、別の新人の女性が話してくれました。

 確かドイツはつい最近まで授業料がタダだったはずですし、日本にもいろいろと新聞で問題にはなりますが育英会というのがあります。ベトナムは社会主義の国なのにそういった補助制度ないのでしょうか。超優秀な学生が国費留学で日本や欧米に留学するのは、去年もNIHEに来ていた女性でそういう方がいましたので、実際に知っています。いずれにせよ、エリートは手厚く保護して海外に留学させるのでしょう。エントで修士号や博士号を持っている人はみな国外で学位を取っています。しかし、この国の方針として、国内で裾野を広げることにはそれほど熱心でないようです。

 海外で修行を積んできた人が帰国してからバリバリと仕事をして、論文を書けば、下にいる人もその背中を見て何かしら刺激を受けると思います。けれども現実には、NIHEの場合、日本やオーストラリアの委託や調査補助のようなことをやってベトナム語の報告書を書いてそれで終わり。仕事が空いた時間は教科書を勉強したり、論文を読んだり、いろいろやることがあると思うのですが、エントの若手は音楽を聴いたり、ネットで遊んだり、しまいには私が仕事しているのにここで音楽を聴いてもいいかと聞いてきます。

 (仕事の内容が)地方衛研と同じだ、とあるとき私がつぶやくと、それを聞いたフレラボのY教授は、それじゃあ日本の衛研の方に失礼だと、おっしゃいました。確かに、私が衛研にいたときは何人かの人が論文博士を目指したり、いい雑誌に論文を掲載することを目指したりしていました。私も、伊藤嘉昭さんの本を読んで、大学にいなくても、またいい指導者がいなくても、自分しだいで何とかなるものだ、と感じたものでした。

 今回、新人が辞めていったせいで他の若手は動揺したようです。ある人は私の帰り際に、もし、私がNIHEを辞めて他の仕事を見つけなければならなくなったら、スノダ、私をサポートしてね、と頼んできました。あのね、だったらせめてもう少し一生懸命仕事をしようね、と答えた後で、その前にちゃんと俺の名前を発音してね、と言い忘れたことに気がつきました。

 

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