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2009年8月

2009年8月27日 (木)

検討会とバンコクでの発表が近づく

 NIHEの公用車が使えなかったので、タクシーで現場に向かいました。出だしから躓きましたが、仕事もトラップを仕掛けるのを断られたり、花瓶や雨水を貯める容器が一つもない家が続いたりして、結構大変でした。私は汗っかきなため、チームで人一倍汗をかいていたので、いくつかの家では作業中に扇風機を回してくれました(感謝)。

 しかしながら、時間がかかった割には、あまり件数は増えませんでした。

 昨年度のタンチャン調査の際のトラップで採集した蚊の同定が今日の夕方やっと終わりました。先週から時間を見つけては地味ーな、作業を続けてきたのですが、金と労力の割には結果は今一つでした。ともかく来週のホーチミンでの検討会には間に合いそうです。

 一方、来月のタイでのポスター発表の準備はまったく進んでおらず、エントのYさん、その上のHさんから、準備はできたか、と、しょっちゅう尋ねられています。こちらも、そろそろデータ解析を終了し、デザインを考えなければなりません。

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2009年8月26日 (水)

食事もそこそこで野外調査の後始末

 今日は、ハノイ市内での野外調査でしたが、朝早かったので慌てていたせいか、携帯電話を持っていくのを忘れました。調査中は、ベトナム人同士で携帯を掛け合って、間接的に私の相方が別のチームの伝言をいつも伝えてくれるので不都合はありませんでした。

 ただ、不思議と野外調査に出かけると、フレラボの日本人スタッフからお昼のお誘いがあるので、今日もあったんじゃないかな、と予想していました。

 調査を終えて、昼頃にNIHEに戻ると、Y教授が玄関のところにいて、まさにフレラボのスタッフが日本から来たお客さま達と出かけるところでした。私も食事に誘われたのですが、30度を超える暑い中、一緒に仕事をしてくれたエントのスタッフに申し訳ないので、断りました。後片付けもありましたし。フレラボの人たちは「チャ・カー」(鍋でナマズと香草を炒めて、それとピーナッツ、たれを春雨にかけたもの)を食べに行ったそうです。私達はいつもより3000ドン(17円くらい)高いNIHE食とオレンジジュースでした。

 食事をさっさと済ませて、記録用紙を見ながら幼虫と蛹を実験室の容器に移して、明日の準備なぞをしていたら夕方になっていました。来週、ホーチミンで昨年度の野外調査の結果を報告しなければならないので、皆が帰ったあと一人残って、まだ同定し終わっていない蚊のサンプルを処理したら、夜の8時でした。

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2009年8月23日 (日)

飯食ったか、で、思い出した、8時だよ、全員集合!

 毎朝、交わしている言葉があります。

 「こんにちは。」

 「こんにちは。」

 「ご飯食べましたか。」

 「うん。」

 「ご飯、食べましたか。」、は、「アン、コム、チュア?」、と、ベトナムでは言います。

 私が思い出すのは、「飯、食ったか。」

 そう、「8時だよ、全員集合!(ホントは足なんだけど)」、の、カトちゃんです。

 フィールドで、家々を回って、蚊を採集していると、その家の奥様達が、様子を見に来ます。仕事をするのは午前中なので、9時前の時もありますし、早めのお昼の11時をまわった頃もあります。

 みんな、飯を食ってない10時前後1時間を除くと、どんぶりじゃ椀にご飯と何かしらのおかずをのっけて(日本ではねこ飯です)、様子を見に来ます。

 最初は、なんなんだろう、と思いました。ご飯じゃ椀をもったまま、あたりを検索するのは、日本の大人ではありえないですから。お子チャまだったら、ありえます。

 ババンバ、バン、バン、バン

 ハー、ビバ、ドン、ドン

 ババンバ、バン、バン、バン

 飯食ったか。

 ババンバ、バン、バン、バン

 歯、磨いたか(磨いてない人が多いよ)。

 ババンバ、バン、バン、バン

 また、来週。

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2009年8月22日 (土)

ベトナム航空のカップでボウフラ観察

 ボウフラで実験をする時に、透明なコップで死亡や孵化などを観察するのですが、これがベトナム航空の機内サービスでジュースや水をもらう時のコップなのです。ホーチミンやバンメトートに行く時につい癖で、時々コップを掲げてしげしげと中に何かいるか見そうになります。

 この前、ボウフラの実験をするので、200個のコップを新しく注文してもらったのですが、やっぱりベトナム航空コップでした。ま、いいのですが、使用済みのを再利用してあるらしく、ひびが入っていたり、オレンジと思われる果肉がこびりついていたりします。これにはさすがにエコロジストの私でも、いい加減にしてくれ、と言いたくなりましたが、詮方なく、しこしこと使用前に洗って使っています。

 今日は土曜日なのですが、再来週に昨年度のタンチャンでの試験結果の報告会があるので、まだ終わっていない蚊の同定を終わらせるために、NIHEで仕事をしています。午後に何度も停電し、その度にエアコンが切れるので、実験室と飼育室のエアコンをつけに行きました。この夏の暑さで、空調が入っていないと冷凍庫は故障しますし、虫は死んでしまいます。今日自分が来ていなかったら、どうなっていただろうと、考えてしまいました。

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2009年8月15日 (土)

日本語の勉強と鍋から推察してしまった日本料理屋

 水曜日まで毎朝5時半に出発して、午後3時ころに戻り、サンプルを確認した後、羽化した蚊を同定する作業をやっていると夜の8時過ぎになり、その後ホテルに戻ってその日のデータを入力しているとだいたい夜中の12時ころでした。データの入力はサボりたくなるのですが、パスツール研に戻ってからデータを回収していったんチェックしても、いざ入力するとなると読めない文字があったり、抜けてる箇所が見つかったりするので、翌日すぐに確認するためにも、データを取ったその日のうちに済ませるに限ります。

 昨日はサンプルが少なかったので、久々に6時前に作業が終わったので、パス研の新人スタッフの人に日本語を教えることにしました。その前の日に彼女から日本語を教えてほしいと頼まれたのですが、別の用事があったために断ったので、なんとなく悪い気がしたので声をかけました。

 ひらがなの「あ」から始めて、片仮名の「ン」で終わるまで読み方、書き方について教えました。「つ」の発音だけはあきらめました。何度、「タ、チ、ツのツ。」と教えても、「チュ」とか「ス」とかしか発音できませんでした。これは日本人の[R」と[L]みたいなもので、どうにも聞き分けられない音なのかと思いました。

 勉強を終えてホテルに戻ろうとすると、夕食に誘われたので、一緒に夕飯を食べることにしました。しかし、誘っておきながら、パスツール研近くの食堂やレストランについて詳しくないというので、日曜日にTさんと行った鍋料理の店にしました。

 ベトナムの方は鍋料理が好きで、真夏でも食べます。前回もこの日もここの店は混んでいました。前回はベトナムに来て初めて味噌が入っている感じの鍋を食べたのですが、好き嫌いがあるだろうなと思いましたし、彼女がタイ風のスープなら食べられるというのでタイ風の鍋料理を注文しました。そして、それぞれ食べたいトッピングを注文に加えていったのですが。

 ダシが出るように初めに魚介類とキノコを入れ、煮立った後で、次に肉と野菜を入れようとしたら、彼女から質問がきました。

 「なぜ、最初にエビとキノコを入れて、後から豚肉を入れたのですか。」

 (ダシが出るように決まっているだろ。それに、鶏肉ならともかく最初から豚肉を入れたら硬くなっちゃうじゃないか。)と、頭の中で考えたものの、英語でどう説明すればいいのか考えあぐねていたところ、彼女がいきなりラーメンを入れようとしました。

 「ストップ。何でいきなり麺を入れるんだ(ここは英語)。」

 「私の家では、皆がそれぞれ好きなものを入れて食べるんです。私は今すぐに麺を食べたいから、麺を入れるんです。」

 (無言)

 見ると、野菜と思っていたのはヨモギなどの雑草で、カボチャかと思っていたのはマンゴーでした。結局、タイ風鍋がベトナムローカル鍋になっていました。

 彼女のお姉さんは近々日本食レストランをオープンするそうです。彼女はそれもあって日本語の勉強をしているようです。そういえば、五十音表の裏側には、「こんにちは。」や「さようなら。」といった会話ではなくて、「チョット、オマチクダサイ。」とか、「ショーユ」とか、日本の居酒屋で使いそうな単語や文が書かれていました。

 「私の姉がお店をオープンしたら、食べに来て下さい。」と言われて、返事に困りました。絶対に食べた後で意見を求められると思ったので。

 

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2009年8月12日 (水)

調査の折り返しでいくらか疲労が蓄積

 ベトナム南部での調査も8月分は折り返しです。朝5時半出発は、いくら車の中で寝られるとはいえ疲れます。車の中ではベトナム人スタッフがベトナム風コントのDVDを見ていて、考え事しようにも変に音が気になってしまうので、こちらは自然と目を閉じてしまいます。

 現場では、しつこく、あれやったか、これをし忘れていないか、とスタッフに指示をします。私から見ると、ベトナム人スタッフの仕事ぶりは、なんと言いますか、楽をしたがりで、雑なのです。早く終わらせたいのはわかりますが、雑なデータや情報が抜けたデータはかえって害なのです。

 最近、独り言をいう以外、日本語を話していません。今回の調査に来て日本語で会話をしたのは、調査に行った家で日本に研修に行ったことのあるというその家の息子から話しかけられたときだけです。彼は私と話したそうでしたが、このときも先を急いでいたので、ゆっくり話しませんでした。

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2009年8月11日 (火)

ホーチミンでも日曜出勤

 日曜日は朝9時からパスツール研で羽化した蚊をチューブに移して凍結させたり、データを入力して過ごしました。結局、夜の8時までかかってやっと作業が終わりました。この間、日曜日なのにTさんにずっと付き合ってもらいました。本当に頭が下がります。

 彼女はうまくいけば来年からオーストラリアに留学するかもしれません。いいことですが、こちらの仕事にとっては大きなマイナスです。なにせ何人かは片言の英語が使えますが、細かいことになるとさっぱり意思の疎通ができないので、Tさんに電話をかけてパス研のスタッフに説明してもらうことが多いのです。そういうこともあるので今のプロジェクトは今年中に軌道にのせたいです。

 先週はサッカーは休みました。今週は土曜日までフィールドで調査で、土曜の夜に帰る予定だったのですが、無理そうです。今回は蚊の数が多く、持ち帰るサンプルの数が先月より多いので、日曜まで蚊の世話とデータ入力をしなければなりません。

Rimg0034_3  調査の途中で休憩した時に飲んだジュース。なんでもいいから、あっ、それでいい、とお店のおばちゃんに頼んだら出てきました。ミランダって昔日本にもあったような、なかったような。中学の時に部活の帰りに飲んだジュースの味がして、懐かしかったです。

 店にずっと置いておいたのか、栓の部分がさびていました。

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2009年8月 8日 (土)

M教授を案内しながらの南部での調査

 一昨日からホーチミンのパスツール研究所に来ています。今回も毎朝6時に出発して現地に向かい、蚊を採集しています。前回に比べて今回は蚊の数が多く、午前中いっぱいかかっています。その結果、ローカルのスタッフと一緒にお昼を食べることになり、昼から酒を飲んでいます。午後からまた仕事をするので、大変です。帰りの車中でしっかり寝て、パスツール研究所に着いたら、採集したサンプルを移す作業を夜8時くらいまで行います。とにかく忙しくて、昼間はメールを見る暇もありません。

 今回はM教授もハノイから私と一緒に移動して来ました。彼は机に座っているよりも現場が好きであるそうなので、サンプリング調査を喜んでいたようです。また、調査現場の様子を生で感じてもらえたので、当初の目的は果たせたと思います。彼はこの二日間、頻繁にケニアとの違いを口にされていました。ケニアに比べればベトナムの労働条件はかなり恵まれているそうです。

 私は別に隠してもしょうがないので、いつもどおりに仕事をしています。パスツール研のLさんから提案された野外調査の結果はいま一つですが、これは明日の結果を待ってからディスカッションしようと思います。

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2009年8月 5日 (水)

新しいボス

 新しいボスが土曜日にハノイに来てから、食事をした時とか、現場に向かう車の中で今の仕事の内容を尋ねられました。そして、今日の午後、ダメ出しをもらいました。私の予想に至るまでのステップが多すぎるし、あまりにもリスクが高すぎるというのが理由でした。

 その後は、これを読めという論文が次から次へとメールで送られてきました。助教にもなって恥ずかしいのですが、こんなのは、学生の時の指導教官以来でした。

 これまでは、マダニについてある程度勉強と経験を積んでいたので、これといった指導も受けず、任せられていました。しかし、蚊をほぼ一から始めるとなるとかなり勉強しなければなりません。なにせ、1902年ロナルド・ロスが第2回ノーベル医学賞をマラリアの研究で受賞してから100年以上、いろんな人が医学に絡めて仕事をしてきているので、文献の量はマダニの比ではないです。10年かかってようやくマダニの研究の最先端というか概略が見えてきたので、言い訳かもしれませんが、蚊の研究の概略がわかるのには時間がかかるのはやむを得ません。

 しかし、これ読んどけ、この人とコンタクトをとれ、と上から指示をもらえれば、かなりの無駄が省けると思います。

 正直、売りと思った部分でダメ出しをくらった時には、途方にくれて、メールの返事も出したくなくなりましたが、もう一つのテーマをやっていけば多少は結果が出そうだ、ということで合意を得たので良かったです。仕事を始める前とか最初の段階で批判されるのは、ずっと何も指示をせずに後になってから、どうしてやっておかなかったんだ、とケチをつけられるより、よっぽどいいです。

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2009年8月 2日 (日)

ギターの絃のばら売りと今季4点目

 昨日は、ギターの弦を一本切ってしまったので、旧市街のヤマハに買いに行ったのですが、クラシックギターの弦のばら売りはしないと言われ、納得がいかぬまま手ぶらで帰ってきました。

 今日は、朝7時過ぎから日系企業のチームと試合でした。ゴールキーパーの方を除いて皆ベトナム人でした。片言の日本語で話しかけてきて試合前は友好的に見えましたが、試合中のプレーは汚かったです。

 前半はFWで、後半15分はサイドバックで出ました。前半は右サイドに抜け出たMKさんからゴール前に走った私のところにドンピシャリのパスが来たので、確実に左足のサイドで押し込みました。SGさんから無理やりもぎ取った、今季最初のゴールを入れると、今季はこれで4点目です。

 約二カ月ぶりの試合でしたが、この時期のハノイにしては比較的暑くなかったので、何とか走れました。語学留学でベトナムに来ている学生君たちはサッカー未経験の人も何人かいるのですが、彼らがこの数カ月でうまくなっていたのには驚きました。私のいない間に新しい人も入っていました。

 

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2009年8月 1日 (土)

来年度のこと

 「ツノダさんはこの(ベトナム勤務)後、どうされるのですか?」

 日本に帰った時、ポスドクや院生に聞かれました。長崎大学に来て三年目、まだなにも仕事をやり遂げていません。去年はただただベトナムに適したテーマ探しに追われた一年でした。どうにか今年に入ってからテーマらしいものが見つかって必死でもがいています。

 今日から数日間、長崎から新しいボスが私の仕事ぶりとベトナム側の体制を見学に来ます。今はあまり詳しくかけないのですが、この数カ月の仕事の成果で来年度からの身の振り方が決まりそうです。

 

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