新しいボス
新しいボスが土曜日にハノイに来てから、食事をした時とか、現場に向かう車の中で今の仕事の内容を尋ねられました。そして、今日の午後、ダメ出しをもらいました。私の予想に至るまでのステップが多すぎるし、あまりにもリスクが高すぎるというのが理由でした。
その後は、これを読めという論文が次から次へとメールで送られてきました。助教にもなって恥ずかしいのですが、こんなのは、学生の時の指導教官以来でした。
これまでは、マダニについてある程度勉強と経験を積んでいたので、これといった指導も受けず、任せられていました。しかし、蚊をほぼ一から始めるとなるとかなり勉強しなければなりません。なにせ、1902年ロナルド・ロスが第2回ノーベル医学賞をマラリアの研究で受賞してから100年以上、いろんな人が医学に絡めて仕事をしてきているので、文献の量はマダニの比ではないです。10年かかってようやくマダニの研究の最先端というか概略が見えてきたので、言い訳かもしれませんが、蚊の研究の概略がわかるのには時間がかかるのはやむを得ません。
しかし、これ読んどけ、この人とコンタクトをとれ、と上から指示をもらえれば、かなりの無駄が省けると思います。
正直、売りと思った部分でダメ出しをくらった時には、途方にくれて、メールの返事も出したくなくなりましたが、もう一つのテーマをやっていけば多少は結果が出そうだ、ということで合意を得たので良かったです。仕事を始める前とか最初の段階で批判されるのは、ずっと何も指示をせずに後になってから、どうしてやっておかなかったんだ、とケチをつけられるより、よっぽどいいです。
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