お盆休暇中にNHKで、お葬式をこれからどうするべきか、ということをテーマにした番組を母親と見ました。葬儀の値段が高すぎるし、葬儀屋からの必要のないようなサービスがあり過ぎることに皆、疑問を持っています。
家族葬というのがあるそうです。できるだけ家族といる時間を長くして、無駄をなくすようにするのがそもそもの始まりみたいです。
実際にそのようにして故人を送り出したビデオを見たのですが、私は、わがままな告別の仕方だなあ、と感じました。ビデオには、家族と親族以外の参列者はなしで、自宅からそのまま火葬場へとむかったわけですが、アパートの階段から必死こいて棺を下したときに、故人を始め家族の友人知人が駐車場で手を合わせているシーンがありました。故人との別れを身内だけで独占していたような感じを受けました。
自分は無宗教だから葬儀は必要ない、という人がいますし、実際に亡くなった場合はあとでお別れの会をまわりの人達がやる場合があります。私の知人は研究者の人が多いせいかもしれませんが、そういう人はたぶん教員とか研究者の人に多い気がします。
結婚式はある種のセレモニーですし、葬儀もそういう範疇にはいるものかもしれません。結婚式の場合は、俺たち二人でやっていくし、金もないから、別にいいじゃん、で済ませられます。それは生きているからいいんです。でも、たとえ年賀状をやり取りするだけの間柄になってたとしても、もう二度と会えなくなるとなったら、そして、いなくなったのすらわからなかったら、寂しいと思います。どこかで、けじめをつけたいです。そういうチャンスを与えてほしいですね。
父親が葬儀関係の仕事をやっているせいも多少影響しているかもしれませんが、死んだらもう自分にはどうにもならないわけで、家族や知人にゆだねるしかないと思います。そして、たいていの人は家族と親戚以外にも、仕事であれ趣味であれ社会的に周りとのつながりがあり、いいことにせよ(あまり良くないですが)悪いことにせよ、(家族の知らないところで)その人たちに影響を及ぼしています。
とりあえず、自分の父親と母親は、父親の会社の方々にお任せしたいです。私の親のことを嫌いな人もいるかもしれませんが、別れを言いたい人は私が知らない場所にもいるかもしれませんから。
ベトナムに戻る前の日に、母親から、自分がいなくなったときのために、妹に私のことをしっかりと頼んでおくと言われました。甥と姪もいい子だからと。
もう46になったのに、親に心配をかけています。
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