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2011年7月30日 (土)

一応、一区切り

 私の発表もどうにか終わり、今ビールを飲んで一息ついています。

 30人でいっぱいになるような狭い会場で、半分くらい席が埋まっていたでしょうか。もともと自分に関連するセッションの議長がマダニの疫学で有名な教授だったのでこの会議の参加を申し込んだのですが、蓋を開けたらその教授は参加を取りやめていて、私の発表はかなり浮いていたように思います。

 発表の15分前までにスライドの入ったファイルを会場の担当者に渡すはずなのですが、担当の中国人の若者は私と入れ違いに出て行ったきり、セッション開始ぎりぎりまで戻って来なかったのでやきもきしました。私のほかにもファイルを渡せていない人が何人かいました。日本の学会なら会場係は会場につきっきりでいて、前の演題が終わったら次のスライドを用意したりするものですが、他に彼のやったのは照明のオンオフだけでした。

 前の人の発表の内容が面白くて、かなり自分はプレッシャーを感じました。練習もしたのですがいざ本番となったら、ぶっ飛んでしまい、終わってみたら中身を少し端折っていました。議長も含めて欧米人に対する反応はイマイチでしたが、私のスライドが良くできていたのでコピーをほしいと申し出た人もいました。

 ホテルに戻って、あーあ、やっぱり俺は発表が下手だな、とへこんでいたのですが、福島原発の放射能の影響についての東大の先生の国会での答弁をY-tubeで見て、こんなくらいでへこたれていてはいけないと感じました。久々に、胸を打つ言葉を聞きました。いかに真摯に事実と向き合ってきたのか、そしてそれをいかに相手に伝えたいのか。英語の上手下手ではなくて、一番大事なのは相手に伝えたい熱意でしょう。そして、それは毎日ベトナム人と一緒に仕事をしたり、合気道を稽古したりして、いつも感じていることです。

 変に相手を意識したり、自分をよく見せようと色気づくから空回りをするわけです。わかる人はわかってくれる。本番までは少しでもわかってもらえるように努力して、特にわかりやすいスライドに直していって、それでもわかってもらえなかったら、それでいいじゃないかと開き直ることにします。

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