お昼前にエントのC君が、昨年度取ったデータを見せてほしいと言ってきました。彼も共著者の一人ですから、了解したのですが、その後で、これを自分で解析して発表していいか、と尋ねられました。
「えっ。」
一瞬、耳を疑った私。
もう一度聞き直すと、このデータを解析して、論文を書いていいか、と彼の答え。
彼には無理だろうと、感じつつも、二重投稿になるからだめだ、ととりあえず、答えました。
午後、部長のPさんにお昼前のいきさつを話すと、彼はC君から何も聞いていないと、答えました。また、Pさんによると、Pさんとの話し合いなしに勝手に論文を投稿するようなことは絶対にさせないし、今の彼にはとてもそんな能力はない、との説明でした。ただし、エントの内輪でのミーティングで彼が何か新しいアイデアを話すのだろうから、それは構わないかと聞かれたので、それなら別によいとこちらも答えました。
ちょうどPさんと話をしている最中にC君がデータを借りにきたので、PさんがC君に私が発表を断ったことについてベトナム語で説明をしてくれました。
もう一つ、今日はコミュニケーションで行き違いがありました。
毎週、火、金の午後に蚊からの日本脳炎ウイルスの抽出をするのですが、時々細胞の具合が良くないので中止になります。そのため、火、金の午前中に今日は細胞が準備できているのか、確認しています。
今日の午前中も、フレラボのDさんに尋ねたところ、彼女はあいまいな返事でしたので、こちらは、OK. Next time、と言って午後は蚊の翅の標本作りをやっていたところ、いきなり準備をして待っているのにどうして来ないのか、と言われて、カチン、ときてしまいました。
C君にせよ、Dさんにせよ、英語はあまりできません。こちらはベトナム語となるとなおさらできないので、仕事の確認は必ず英語でやらなければなりません。
自分も20年近く前にオハイオ州立大学のサマースクールに行った時に、ダニの文献をコピーさせてもらおうとして、教官に、論文をコピーしてくれませんか、と尋ねて、かなり怒られた思い出があります。あとで、同じコースに参加していた、森林総研のOさんから、論文をコピーするチャンスが私にありますか、とか聞けばよかったのよ、と言われて、なるほど、と思ったものです。
私がC君Dさんに感じる英語のストレスは、欧米人が私に同じように感じているのかもしれません。いずれにせよ、ベトナムにいたら努力し続けないと英語は上達しません。
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