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2012年7月

2012年7月30日 (月)

Photo_4 今日は香寺へ行ってきました。昨日と同じで車を降りてから今日も1時間ほど小舟に乗って目的地へ行きました。

Photo_5 写真は船着き場近くのお寺です。ここもそれなりに風情がありました。実際には付近一帯の13のお寺をまとめて香寺というそうです。

 このお寺を見学した後で昼食でした。さていよいよ洞窟の中のお寺まで歩いていくのかと思いきや、ロープウェイ(実際はスキー用のゴンドラ)で上まで一気に上りました。

 ゴンドラを降りて上り坂をしばらく歩いていくと、門がありました。その門をくぐると今度は急な下りの石段がありました。石段を下ったところに神社やお寺があるのは、私の知る限り、地元の群馬にある貫前神社くらいのものでしょうか。

 それにしてもこちらのお寺はあやしいです。お香なのか、水蒸気なのか、霞んで見えます。木魚の音とお経を読む声が洞窟の中から聞こえてきます。

 
 正面に見えるのは稲穂岩です。稲穂の形に見えるのとベトナム人の主食がお米なPhoto_6のでこの名前がついたそうです。

 この岩の両側が出入り口になっています。この中は撮影禁止なので、写真は撮りませんでした(欧米人はバシャバシャ撮っていましたが)。洞窟の中は、密教の妖しさが鍾乳洞のひんやりした空気と奇妙に調和して、独特の雰囲気が醸し出されていました。ベトナムでたぶん一番か二番目に印象的な場所でした。

 帰りはロープウェイに乗らず、ガイドの人と二人で歩いて下まで降りました。Photo_7

 彼の説明によると、ここはベトナムで一番人気のあるお寺だそうです。特に商売人にとっては人気が高く、お年寄りたちは敢えてロープウェイに乗らず歩いて上るそうです。
 

 確かに、参道はベトナムの割に整備されていて、通りの両側には下から上までお店が連なっていました。今は閑散期なのでお店はほとんどが閉まっていましたが、テト直後や祭りの時はすごい賑わいになるそうです。

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ニンビン

Photo 先週フレラボの事務の人が任期を終えて帰国したのですが、彼が帰任が決まったとたんに旅行をしたのを見ていて、自分もベトナムにいるうちに旅行をしておこうと思い立ちました。

 それで、土曜日にニンビン、日曜日に香寺へ行ってきました。写真はニンビンの古都ホアルーの城門です。

 10世紀の半ばにようやく北部ベトナムが統一された時の王朝はここにあったそうです。それ以前は中国に支配されていたそうです。まわりが山々に囲まれていてそれがそのまま天然の要塞となっていたそうです。Photo_3

 これは初代国王のディン・ボ・リン祠です。今回は日本語のできるベトナム人ガイドを頼んだのですが、彼の説明はわかりやすくてよかったです。ベトナムの風俗や歴史について詳しく説明してくれました。

Photo_5 昼食後はいよいよタムコックへ。タムコックとはベトナム語で3つの洞窟を意味するそうです。

 中国の水墨画に出てくるような奇岩がそびえ立つ渓谷の中を手漕ぎの小舟で進んでいきます。でも写真を見るとわかるように、船頭のおばちゃんは実際には器用に足で漕いでいます。

Photo こちらのおばちゃんはカメラをぶら下げていて、勝手に写真を撮って売りつけてきました。カメラを持っているからいらないよ、と言ったのですが、しっかり写真を撮っていて、遊覧の後船着き場でしつこく売りつけに来ました。

 観光地なので、ものが高いです。水が2万ドンだったのにはびっくりでした。ちなみにハノイ市内では5千ドンです。

 船を漕ぐ人には1ドル程度のチップを渡して下さいとあらかじめガイドの人に言われていたのですが、漕ぎ手のおじさんの助っ人と思っていたおばちゃんから財布を買ってくれだのと言われたのを断ると、途端におばちゃんが文句を言いだして、チップも一人5万ドンと請求されたのにはいい感じがしませんでした。結局2万ドンしか払いませんでしたが。

 写真の前方には名前のいわれとなった洞窟の一つが見えています。自然が豊かで独特の景観ですが、観光客から金を取れるだけとろうという執念が剥き出しでしPhoto_3た。

 残念!






 









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2012年7月29日 (日)

ハノイ工科大学で合気道の稽古

 金曜日の夕方、ハノイ工科大学へ合気道の稽古に行ってきました。いつもはハノイ貿易大学で火、木、土、日に稽古があるのですが、月、水、金にも工科大学で稽古をしているそうなので、ためしに行ってみました。

 大学といっても広いですし、正確な場所がわからなかったので、合気道クラブの師範格でNIHEに勤めている、Tさんにメールで教えてもらいました。金曜日は彼が師範を務めるそうです。フレラボ秘書のTさんの家の近くだったため、彼女が帰る時にバイクでついていって場所を確かめておきました。

 ここの道場は狭くて、貿易大学の1/4くらいのスペースでしたが、エアコンと扇風機があるので快適に稽古ができました。貿易大学にいつも来ている、顔見知りの有段者の人も数人いたので、気軽に稽古ができました。ただしいつも以上に初心者が多かったので、教わることよりも教える側に回ることが多かったのが不満でした。自分でもできない技とかもありましたし。

 稽古の後はドイツ人の人からビールに誘われたので、ビアホイで飲みました。今日は土用の丑の日でしたので、本当はうなぎを食べたかったのですが、ビアホイの後に食べるとまた太りそうだったので夕食は軽めにしました。

 

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2012年7月24日 (火)

暑さの中、リフレッシュ

 日曜の午前中は8時から10時までミニゲームでした。午前中なのに、もう暑い。アスファルトの照り返しで40度くらいいっていたのではないでしょうか。

 お昼をおふくろ亭で食べた後、一旦アパートへ戻って昼寝をしました。1時間ほどソファでうだうだしてから、タッチラグビーへ。やはり暑く、1時間弱の練習を終えるとへとへとでした。

 かなり疲れましたが、いいリフレッシュになりました。

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2012年7月21日 (土)

高級店巡り

 前のボスが長崎のビル管理会社の顧問になり、5月から毎月新事業の視察のために来ています。先月、今月は社長と一緒でした。

 最初は害虫駆除の会社をベトナムで起業する予定だったのですが、いつの間にかレストランの開店になっていました。もう料理人も9月からハノイに来て、生活を始めるところまで計画は進んでいます。

 一流店の視察と称して、昨日はお昼はソフィテルプラザホテルのイタ飯、夜は日航ホテルの弁慶で食事をしました。一昨日もお昼にベト飯を食べたのですが、この一週間は高級料理で贅沢させていただきました。

 いいのかなあ。

 うな重とか御馳走になっていると、学生時代に友達の家で食事を御馳走になったのを思い出しました。

 また行きたいなあ。

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2012年7月19日 (木)

マダニの目録

 日本は猛暑のようですが、ハノイも暑いです。夏バテで午後とか夕食後とか変な時間に眠気が襲い、その分深夜に目が覚めてしまってちょっと寝不足気味なので、今週は朝のジョギングをさぼっています。そのせいで便秘気味です。

 生物関連の話ですが、レッドデータブックというのがあります。もう絶滅しそうだ、と赤信号が点った生き物を載せる本なのですが、そのためには何年かおきに定期的にすべての動物群についての状況についてそれぞれの専門家の意見を集約していく作業が必要です。それには一応すべての生物についての戸籍謄本(目録)を作っておく必要があります。一番最初に目録を作る時は大変ですが、一度作ってしまえば、前任者が作った目録を見直していく作業を数年おきにしていけば大丈夫です。

 先週初めにマダニの目録を担当して下さいと依頼がありました。期間は一週間でした。本来なら私より年下で分類学に強い人がいるので、彼に委ねるべきだったかもしれませんが、私なりに考えて、数年前に退職されたある先生を担当に加えることを条件に引き受けました。もとより、私なりの修正案を彼にぶつけて、それを補正していくという作業でまとめるつもりでした。

 結果としては、他にも関連の人達にもメールがまわって議論が飛び交ってしまいました。今週月曜日の締め切りも過ぎましたが、まだ同意が得られていません。

 

 

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2012年7月17日 (火)

サッカーチームを通して見た在留邦人の違い

 前から家が近いので、一緒に飲もうと言っていた、サッカーのキャップと今日初めて二人で「紀伊」で飲みました。

 そういえば、彼と、エスペランサに行こう、と言っていた間に、エスぺはなくなってしまいました。

 キャップはハノイからホーチミンへ転勤になって、またハノイに戻ってきたわけですが、サイゴンジャパンよりもハノイジャパンが好きだという人が自分のまわりには多いので、それはなんで、と彼に尋ねてみました。(まあ、ハノイジャパンが好きでない人はハノイの練習や試合には来ないので本当のところはわからないのですが。)

 どうも、ハノイは私も含めた長老たちが割と大事にされているといいますか、試合の後の飲み会も和気あいあいとするようなのですが、サイゴンの方は30代の現役バリバリの人達が中心になって運営しているようです。

 でも、最近、ハノイのサッカーに入ってくる人たちは、私がじじいになって年齢差が開いたことを差し引いたとしても、なんか昔の人達に比べておおらかさがないような気がします。昔といってもたかだか4年前の話ですが。

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帰国中に勝手に噂されて、下ネタの一言から韓国戦

 昨日は久しぶりにタッチラグビーとサッカーの両方に出ました。たぶん昼間の気温は35度以上あったのではないでしょうか。

 でも、あまり休まない方がいいなあ、と感じました。

 どちらも、三ヶ月研修の準備と合気道の昇級試験で5月末から7月上旬まで休みました。

 で、タッチラグビーの方は、私が日本に帰っていて長びいているのは離婚調停がこじれているからだ、と勝手に噂されていました。

 (もう、とっくに片付いています。)

 一方、サッカーの方は、タッチラグビーにかわいいマネージャーがいて、その娘のために、シミ取りしたりいていて、もうタッチ一本やりらしい、と憶測されていたようです。

 憶測の出所は明らかで、たまたまL君をバイクで送っていったときに、自分が日曜日にタッチラグビーもやっていて、女性もサッカーに比べて多い、と話したことから煙が立ったようです。

 (L、妄想で勝手なこと言うな。)

 タッチラグビーでは暑い、暑い、と皆で言いながら、1時間の練習を終えて、その後でサッカーの韓国戦に向かいました。韓国戦は早朝は韓国の方が礼拝に行くので、いつもナイターになります。

 監督から前回はチンチンにやられたので、今回はチンくらいにしましょうと、案内メールがまわったので、(芸がないなと思いつつ)やる気マンマンです、と返信したのですが、なぜか、監督が試合前の一言で私のメールに触れたので、頭を抱えてしまいました(スミマセン、下ネタで)。

 試合はいいところまで善戦して、2対3で負けました。相手の2点はゴール前のフリーキックからで、うちは流れの中の2点でした。結局、負けは負けですが。

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2012年7月13日 (金)

仕事の失態と犬肉

Photo_2 2年ほど前に私が夏休みで一時帰国していた時に、エントの冷凍庫が故障しました。エント元室長のYさんと残っていた日本人スタッフが一時的に私のサンプルを他の冷凍庫に移してくれたのでよかったのですが、蚊の翅標本を作るようになってから2009年7月のサンプルがまるごと欠けているのに気がつきました。

 一応エントとフレラボ関連の冷凍庫は全部調べたのですが、見つかりませんでした。先日、最後の望みのつもりで当時保管した冷凍庫の近くにあった他の研究室の冷凍庫も調べさせてもらったのですが、見つかりませんでした。

 今日のお昼はエントのスタッフで犬肉パーティーでした。特別な日なのかと質問したところ、理由は特にないそうです。そういえば彼らは時々犬肉を買ってきては食べています。私はあまり好きではないので見て見ぬふりして、他で食事をしていたのですが、今日は部長のPさんに一緒にと声をかけられました。

 エントの若手スタッフは皆犬肉が好きです。値段は豚の二倍で、料理は7種類あるそうです。高いんだったら豚にすればいいのにと内心思ったのですが、ここのところ仕事の失態が多いので、食事に付き合いました。犬肉を食べると不運が流れるとベトナムでは信じられていて、旧暦の月の最後の方になるとベトナム人は犬肉を食べて新しい月を迎えます。

 しかし、やはり私にはうまいと思えず、すぐに腹いっぱいになった気がしました。

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2012年7月11日 (水)

マイクロインジェクション?マイケルジャクソン!

 今月から再び前の秘書のTさんが産休を終えてフレラボに戻っています。今日、たまたま彼女が私の手のしみに気がついて、どうしたんだ、と尋ねたので、レーザーで焼いたんだ、と説明しました。そのうちに実験を終えたアシスタントで、もう一人のTさんが話に加わりました。

 彼女の切り出した話を聞いていたのですが、「皮膚を切り取って、黒かったのが真っ白になった。。。マイクロインジェクション。。。」、ということでした。微小電極みたいなのでどうやって皮膚を削ぐのだろう、と思って聞き返すと、秘書のTさんから「シンガー」という答えが返ってきました。

 あー、マイクロジャクソンね。

 今度新しい事務の人が長崎から来たのですが、彼はTOFFLの成績が900点だったそうです。

 すごい。

 でも、ベトナム人の英語はわかりづらいんだよね。だから、欧米人とか英語のできるベトナム人には英語が伝わっても、それ以外の人にはなかなか伝わらないんだよね、と偉そうに言ったばかりでした。

 単に俺の耳が悪かったってことか。

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荷物のど忘れからギターと琴の演奏会

 こっぱずかしい話しですが、日本からベトナムに戻る際に、長崎から成田空港へ送っておいた荷物を受け取るのを忘れました。

 気がついたのは、搭乗して自分の席に着いたときに半券をカバンにしまおうとしたら宅急便の引換券が見えました。すぐに近くにいたフライトアテンダントの人に事情を話して飛行機から出たんですが、出口にいた航空会社の人に説明したところ、もう端から無理、という返事で、あーやってしもうた、とブルーな気分で戻りました。

 すぐにベトナム拠点をはじめ、サッカー、タッチラグビー、自分の持っているあらゆるつてを辿って、3日後にこちらに来る方がいたので、その人に荷物を持ってきてくれるように知人を通してお願いしました。

 無事に荷物を届けていただいて、その方が北部での仕事を終えて再びハノイ入りしたので今日は彼を囲んで飲み会をしました。

 いやー、本当にありがとうございました、と再びお礼を述べた後、今日の予定を尋ねると、ギターと琴の演奏会があるので、ぜひそれを聴きに行きたい、という答えでした。

 そんなことならお安い御用なので、タクシーでコンサート会場まで行って、1時間半演奏を楽しみました。意外とよかったです。

 自分は年だけとって成長してないなあ、と感じる今日この頃でした。

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2012年7月 7日 (土)

Hさんの誕生日パーティーとOさんの訪問

 昨日の昼はHさんのアパートで彼女の誕生会がありました。Hさんは今回一か月、次回は半年ハノイに滞在するので昔いたアパートに部屋を借りています。誕生日は本当は7月7日なのですが、当日は土曜日なので、前日に前倒ししました。

 昨日は朝から前室長のYさんが張り切って料理を作る手伝いに行きました。カレーと春巻きがメインであとはサラダとパテとパン。結構腹いっぱいになりました。イカを焼くこともなく、ケーキを食べてそろそろお開きかと思う頃、なぜかコーヒーと紅茶ではなく、ウィスキーがコップに注がれました。

 今週は大学院の時の先輩のOさんが哺乳類の調査のためにハノイに来ていたので、時間のあいている時に一緒に食事をしました。Oさんとは彼の披露宴に招待されて以来なので9年ぶりです。彼のほか総勢6名の日本人だったのですが、ブンチャーとチャーカーを食べに連れて行きました。今回のメンバーのなかには昨年、こちらに滞在していたポスドクのY君の先生もいて、研究者の業界は狭いものだと再認識させられました。

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2012年7月 5日 (木)

Yさんの特集番組

 昨日、今日とベトナム国営テレビの人達がエントラボに撮影に来ました。元室長のYさんの30分の特集番組を放送するそうです。ベトナム版「プロフェッショナル」か、はたまた「情熱大陸」か。

 現部長のPさんがもうノリノリで、あたかもディレクターのようでした。私にも白衣を着て実験室に来てくれとか、インタビューに答えてくれとか、いろいろ注文してきました。日ごろ世話になっているYさんのためなら、お安い御用なので、Yさんを囲んで蚊を飼育している部屋にいたりとかしました。

 インタビューは日本語で答えて、あとで英語に喋ったことを書いてPさんに渡せばベトナム語に翻訳するということでした。最初はエントラボについて答えてくれ、と聞こえたのですが、執拗に聞き返したら、エントラボのYさんについて答えてくれ、となったので、私なりに回答しました。

 「彼女はフィールドで本当に一生懸命働きます。それから、蚊についての経験が豊富なので、私たち長崎大学はベトナムで研究をするうえで本当に助かっています。エントのスタッフは皆若いので、ぜひ、彼女を見習ってほしいです。

 エントラボについて語ってくれと言われたら、最後の一行に係わることしか思い浮かばなかったのですが、Yさんについてならいくらでも話せました。

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2012年7月 1日 (日)

戻ってきたハサミ

 木曜日に日本から戻って、アパートの机に向かっていると、シャープペンや蛍光ペンと一緒に置いてあったハサミが見当たりませんでした。10年以上前に房総半島でシカの生息密度調査をしていたときに、マダニを取るためのダニ布を作るために買った洋裁用のハサミです。すぐに一階に降りて行って管理人のおじさんに自分の部屋のハサミがないと伝えたのでした。

 昨日、戻ってきてもやはり見当たりません。今朝、ジョギングが終わった後で再度管理人のおやじに、ハサミは(どうしたんですか)、と尋ねました。おじさんが見せた普通の事務用のやつではなくて、もっと大きいやつだ、と説明しました。

 しばらくして、掃除のおばさんの一人が部屋に来て、こちらの人が料理用に使っているハサミを持ってきました。

 違う、黒くて、もっと重たいんだ。

 またしばらくして今度は別のおばさんが、100円ショップで売っている感じのハサミを持ってきました。

 違う、と拒絶すると、どうせハサミなんだから受け取れ、という感じでした。

 この辺で、私はカチンと来ました。部屋に鍵をかけなかったのならともかく、きちんと鍵を閉めて日本に帰って、戻ってきたら部屋のものが無くなっている。誰かが鍵を開けて部屋に入り、ハサミを持って鍵をかけて出て行ったとしか考えられません。

 秘書の人に頼んで、大家さんに状況を伝えてもらいました。土曜日は掃除をされる日ですし、留守中にはYさんに蚊の卵の観察を頼んでいましたが今日からまた私が観察しなければならなかったのでNIHEに行って、その後スーパーで食料を買って戻りました。

 私が買い物をしていた間に大家さんからの返事が届いていて、おばさんたちにハサミを探させているが、もし見つからない場合は弁償するという内容でした。

 アパートに戻って、部屋の気分を変えたくなったので、日本で買ってきた絵を飾るためにセロテープを取ろうと机の引き出しを開けると、なくなったはずのハサミがありました。

 最初は、自分は年を取ってボケたのだろうかと思いました。それとも、自分は酒に弱くなってしまって、昨晩飛行機の中で飲んだワインがまだきいていたのか?

 机の引き出しには文房具のほかにUSBや外貨が入っているので、外国へ行くときと帰ったときには必ず開け閉めします。私は、日本から戻ってから少なくとも二回引き出しを開けました。でも、気づきませんでした。

 戻ってきたのは本人が改心したのだと思います。もし戻ってこなかったら、もう一言大家に苦言を述べるつもりでした。今回それは胸にしまうことにしました。

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