今日からまたデング熱媒介蚊を捕りに行ってもらいました。行ってもらいましたというのは、今回は私は調査に同行できないためです。
7月から調査をするために、過去の経験から余裕をもって5月にはNIHEとの打ち合わせを終えて準備を進めてもらったにもかかわらず、私が同行する許可を取ろうとするとさらに調査開始が遅れるというので、断念したわけです。
それが、昨日、調査のコーディネイトをしているC君に、念のため誰が参加するのかと確認したところ、「角田も人足に入っている。」とか言われたので、びっくりして元室長のYさんに確認したわけでした。案の定、私の同行許可が下りていないので、行かない方がいい、ということになりました。
今回は採集した蚊を使って実験をするのがメインですから採集自体には当初はそれほどうるさく言うつもりはなかったのですが、初めて採集する地域がいくつかありますし、採集した時の条件をちゃんと記録しておけば何か他とは違った傾向が見られた時に後悔しないですむと思ったので、一応記録だけは今まで通り残しておくように伝えました。
ところが、お昼休みにC君が戻ってきたのでサンプルなどを確認すると、データの不備が目立ちました。聞くと、午前中は、昼からフエに出張に行くスタッフだけに頼んだそうです。しかも、午後のスタッフは未定。
なんつう、段取りなんだ?なんで、そんなに時間が急いている連中に頼むんだ?
C君に英語で詰め寄っても彼の英語力では埒が明かないので、Yさんと彼女の娘で現室長のHLさんに状況を説明して、午後からは改善するように伝えました。
そのうち部長のPさんにも話が伝わったらしく、午後にいきなり彼が現場に行くから、私に一緒に来ないか、と声をかけてきました。いいのか、と尋ねると、通りの写真を撮るくらいなら大丈夫、という返事でした。
彼のバイクでNIHEの門まで行って、そこからC君と他のスタッフ、それと私はタクシーで現場へ向かい、Pさんは自分のバイクで行く予定でしたが、なぜか急遽彼は行くのを取りやめて、NIHEに残りました。
訳がわからないでしょ。
でもここで怒る前に、午後からの調査を修正することの方が大事なので、私も調査に同行して、今まで私の調査に一度も参加したことのないスタッフに付き添いました。案の定、調査が始まってみると用紙の記入法を教える必要がありました。
調査を終えると、帰りのタクシーの中でC君は私にすれば耳触りに感じるくらい、上機嫌でした。なんつーか、三歩歩けば忘れるというか、失敗してもへこまない精神がある意味羨ましく感じました。
NIHEに戻ってからC君と捕ってきた幼虫を確認して、後片づけと翌日の用意をしました。通常私の調査では幼虫の数は数えたりしないのですが、彼が幼虫を数えているのを見て、なぜだ、と尋ねると、自分も今回のデータを使って解析をしたいので、幼虫の数を数えている、という返事でした。
確かに、いた、いないというデータよりも個体数まで数えていた方が解析法の幅は広がります。じゃあ、なぜ、他のスタッフにきちんと個体数まで数えてくれ、と頼んでおかないんだ、角田は最終的には蚊をある程度集められればいいんだ、と皆理解しているぞ、と言うと、そこで初めて私の言ったことがわかったようでした。
昼休みは少々頭に来ましたが、夕方は少し頭も冷えて、こいつもこいつなりに研究をしたいと思っているんだ、と感じました。
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