講談社ブルーバックス

　少し前の日経新聞に講談社ブルーバックスの記事が載っていました。なぜか、とことん文科系の私の兄貴もブラックホールという本を持っていました。創刊は１９６３年です。幸か不幸か私の生まれた年でした。

　発刊当初は大学の先生方がちっとも書いてくれなかったそうです。今になって私はわかるような気がします。一般の人にわかってもらえるように書くのはとても難しいです。専門家の側は専門用語で立ち回れるなかで、そのなかで言葉のやり取りをすれば大丈夫です。でも、あまりにも一般受けしなければと思うあまり、少しでも学術的な意味が違っているとたたかれます。だったらしない方がいいとなります。首にはならない訳ですから。

　それでも、建前的には私もブルーバックスは昔から好きですし、紆余曲折の人生であっても希望を捨てなかったから衛生害虫の専門家になったわけですから、いつか貢献したいな、とは思います。だから、デング熱のこととか蚊のことを聞かれたら、できるだけ噛み砕いて説明したいとは思っています。臨床のことは全くわかりませんが。

　要は、ブルーバックスおめでとね、ついでに講談社学術新書もありがとね。