岩手大学では、授業の前に学生がネットで講義の資料をダウンロードして、質問などはメールで後からよこす、というのは前回このメールでも紹介したかもしれません。
質問が来ましたよ。2コマの講義で、一つはワードで5ページ、もう一つは11ページでした。質問に答えるために、また講義の準備をしている感じです。
授業の一つは医学系のダニの講義でしたが、もう一つは農学部で作物や機械の選好の学部生だと聞いていたので、ダニのいる環境というテーマで授業をしました。日向と日陰で気温や湿度が違うのは私たちは自然に分かっているのですが、じゃあ、論文とか教科書にきちんと書かれているかというと、とても少なかったです。日向にある葉の裏と表の気温や湿度、日陰にある葉の表裏の気温って、わかっているようで気づいていないのです。ダニがいる空間はたかだか葉の上の1mm程度の高さなのですが、葉からの蒸散でとても湿度が高いのです。乾燥に弱いダニたちにとっては快適なのさ。
地面の温度も同様です。最低気温18度とかいっても、それはたいてい地面から1.5mの高さの気温であって、地表の温度はそれよりも低いのです。けれども、1cmでも土の中に潜ればかなり暖かいのです。
もし岩手大学の学生さん達が今勉強している専門を生かして農業に携わるときに、虫の立場から見た世界というのを知っておけば何かしら将来役立つ時もあるかな、と思って、微気象や水・酸素について勉強しました。
それなりに学生たちは受け止めてくれたようです。
それにしても、質問が多すぎ、難し過ぎ。
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