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2014年10月24日 (金)

審査待ちのツツガムシの論文

 昨日は、1行でも進めばそれでいいと書いたものの、なかなか遅々として進みません。

 今、返事待ちの論文はツツガムシに関する研究です。日本でツツガムシの宿主というとネズミなのですが、自分がマダニの調査をしていた時にツツガムシもマダニが待機しているようにアズマネザサに登っていたのを見て、これも記録にとっておこうか、と感じたのがそもそものきっかけでした。マダニと一緒にシカにツツガムシがたっぷり付いていたのを見ていましたし、それを先輩のMさんが取っておかないでいて、室長ががっかりしていたのも見ていたので。
 そもそもツツガムシの研究では日本が最先端で、海外では殆どやられていないのです。何故かと言うとヨーロッパとアメリカには恙虫病はないし、日本の古典型を除けば死ぬような病気ではないので、医学系ダニ学の研究としては世界的に見てどうしてもマイナーになってしまいます。
 それで、シカに寄生するツツガムシをテーマにデータをとりました。未寄生期のツツガムシのデータをマダニの野外調査をしていた時についでに記録しておいて、あとはシカの頭皮を房総のシカ調査会からいただいて、寄生期のデータとして加えました。当初は1種類と思っていたツツガムシでしたが、シカからは2種類、植生上からも2種類取れました。運よく、どちらも優占種が共通していたので、何とか話はまとまりました。
 この研究ではツツガムシの同定は自分の手に負えなかったので、第一人者のTさんにお願いしました。そして、共著者になってもらいました。
 中央農研の時のカメムシの時にも感じたことなのですが、材料を知り尽くしている人と一緒に仕事をするのは本当に心強いです。カメムシの時には、私の出したアイデアに上司が即座に研究としておもしろいか、否かを判断してくれました。そして結果としては、ユニークな研究になりました。
 今回のツツガムシもTさんがやはり即座に判断してくれて、さらにレフリーから論文が戻ってきた時の対応も迅速で的確でした。ありがたや。
 なんやかんやでツツガムシ研究の王道からはずれていますが、それでもツツガムシの研究に一石投じることができたのはうれしかったです。
 さらに心底を吐露してしまうと、ツツガムシが専門と言いながら、その論文を学会誌にも1報も出していなかった人に一泡ふかせてやりたかった、というネガティブな感情も動機としてありました。

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